39.スタンダードは「ベスト」となり得るのか?

例えば、あなたが買う土地が50坪だとしたら、 どのような家を建てようと思いますか?
また、その土地の間口が9mで、 奥行きが18mだとしたら、 どのような間取りが出来上がると思いますか?
さらに、その土地が南向きだとしたら、 どのような暮らしをイメージしながら、 間取りや外観を決めていきますか?


おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サイトウです。

このような条件を持つ土地の場合、 一般的には2階建ての家が建ちます。

1階にはリビングダイニングキッチンと 水回りとタタミコーナーがあり、 2階には寝室と子供部屋と納戸があるお家、 といった感じですかね。
そして、水回りを北に配置しつつ、 居室を出来るだけ南向きに配置し、 2階には大きなベランダを設置し、 1階にはウッドデッキを設置します。
もちろん、南向きでつくった居室には、 大きな窓をつくり、 南からの光をたっぷりと採りこみつつ、 ベランダやウッドデッキに 出られるようにするでしょう。

いかがでしょう?
果たして、 「開放的で日当たりがいい南向きの土地の良さを ふんだんに生かした住まいの出来上がりです!」 ということに、なるのでしょうか?
果たして、 「想像通りの明るくて開放的で、 居心地が住まいの出来上がりです!」 ということになるでしょうか?

ならないですよね・・・
だって、道行く人たちから家の中が全部 丸見えになってしまいますもんね・・・

では、丸見えを隠す作業をしていきましょう。

まずは、外から見える大きな窓には、 全てカーテンをつけていきます。
でも、レースだけでは心もとないので、 遮光カーテンもつけないといけませんね。 厳しい直射日光もガンガン入ってくるわけですしね。ウッドデッキも丸見えでは使いづらいですよね。
ですから、植栽や目隠しをせざるを得なくなります。 あるいは、丸見えのまま放置し、 ずっと使わないまま飾りとして置いておきますか?

次に、洗濯について考えてみましょう。 まず、ベランダで洗濯物を干すと とってもよく乾きそうな気がしますが、 でも、そうすれば洗濯物が丸見えになってしまいますよね?
そして、家の景観が台無しになってしまいますよね?

また、干しに行くためにわざわざ2階に上がり、 たたむために再び1階に降りてきて、 再び片付けるために、 また上に上がらなければいけないとしたら、 これって良い家事動線なのでしょうか?
ですよね・・・非効率ですよね・・・

では、続いて片付けや掃除について考えてみましょう。
実は、このお家はとっても 片付けや掃除がしにくくなってしまうんです。
その一番の理由は、 子供部屋がうまく活用出来ないからです。 子供は親のそばに居たいものだし、 ただでさえ片付けもしないのに、 さらにそれを上に持ってけって言っても、 持っていくわけありませんからね(笑) で、リビングに何もかもが集まり、 常に散乱してしまうというわけです。

言われてみると確かにと思う、 簡単な話なのですが、 これらを要約すると、 よく考えて間取りを考えるようにしないと、 明るくもなければ、開放的でもない、 そして、家事動線もよくなければ、 片付けや掃除もしにくい家を、 より高いコストをかけながら建ててしまう、 というわけです。

ということで、次回は、 50坪の土地に建つ一般的じゃない家について ご紹介させていただこうと思います。
今回ご紹介したお家を常識的だとするならば、 次回お伝えするお家はなかなか非常識なので、 ぜひ楽しみにしていてくださいねっ!

それでは、、、

37.開放感が出る家、出ない家

家を建てる誰もが、 ほとんどの時間を過ごすリビングダイニングキッチンを 明るく開放的な空間にしたいとお考えだと思います。
そして、そのために、 出来るだけリビングダイニングを広くつくり、 採光が確保出来る方位に大きな窓をつくり、 その窓の向こうにゆったりとした庭をつくりたいと お考えなのではないでしょうか?

しかし、果たして、 この計画通りに出来上がった家は、 本当に明るいのでしょうか? また、開放感溢れる空間となるのでしょうか?

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サイトウです。

もちろん、その答えは「No!!」です。 カーテンが全てを台無しにしてしまうからです・・・
まず、明るい空間にするためには、 窓から入ってくる光を 遮らないようにしなければいけません。
そして、室内に入ってきた光を 拡散させなくてはいけません。

それゆえ、視線を遮るためのカーテンを 設置しなくていいようにすることが、 明るい家にするために欠かせない要素となります。 また、開放感が感じられるかどうかは、 もちろん、広さも関係ありますが、 それだけじゃなく、 空間に奥行きが感じられることも大切な要素となります。

つまり、視覚的に広がりが感じられるかどうかが 重要であるということですね。

✔鍵を握るのは「プライバシーの担保」

視線を遮るためのカーテンをしなくていいようにするには、 リビングダイニングが周囲から 丸見えにならないようにしなければいけません。
また、それと同時にリビングから続く庭も 周囲から丸見えにならないようにしなければいけません。
そして、これらが実現出来れば、 リビングにたくさんの光が射し込んでくるのですが、 今度は、その光を全体に拡散させなくてはいけません。

それゆえ、壁紙をはじめとした室内に使う材料は、 基本的には白で統一することをオススメしています。 最も光の拡散効果があるのが白だからです。
また、開放感を出すために、 天井の高さだけを上げようとしてしまいますが、 実は、天井の高さだけを上げても、 それほど開放感が上がるわけではないし、 ましてやカーテンがずっと閉まったままでは、 視覚的な広がりを感じにくく、 逆に閉塞感を感じやすくなってしまうため、 わざわざ余分なコストを掛けてまで そうする意味が全くないと言っても過言ではありません。

であれば、天井の高さと、 室内のドアや窓の高さをそろえる方が、 遥かに空間に奥行きが感じられるようになります。 視線が高い位置に向くし、 天井が続いていることで抜け感が出るし、 窓から入る光量も増える上、 天井付近まで光が拡散し、 より明るい空間が実現出来るからです。

大切なことは、 実際暮らしてみるとどのようになるのかを、 設計の段階で想像することです。
難しいことかもしれませんが、 想像してみることはとっても大切なことだし、 ここ最近は、CADを使って プランの説明をすることが当たり前となっているので、 近隣に建つ家などもCADに入力してもらった上で、 光の入り具合や眺めなどを見ると、 よりイメージが湧きやすいと思います。

建ってから「しまった!!」と思うのでは 取り返しがつきません・・・ ですから、そんな後悔をしないためにも、 以上のことに留意しながら 間取りを考えていただければと思います。

それでは、、、

36.使えるウッドデッキ、使えないウッドデッキ

ウッドデッキは、 新居にとって欠かすことが出来ない アイテムではないでしょうか。
そこでバーベキューをする。 そこで子供たちを遊ばせる。 そこで本を読み、ひなたぼっこをする。 想像しただけでもマイホームの夢が広がりますよね。

しかし、高いお金を出してつくったにもかかわらず、 ほとんど使ってない・・・という方が 決して少なくないというのも、また1つの事実です。
そして、その一番の理由は、 「周囲から丸見えだから」なのですが、 せっかくウッドデッキをつくるんだったら、 思い描いている夢を実現したいですよね。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サイトウです。

では、そのために、 まずはウッドデッキの現実から考えていってみましょう。

✔使えないウッドデッキ

まず、南向きの土地から考えてみます。
この場合、南にリビングを配置することが 当たり前となっていることから、 必然的にウッドデッキも南につくることになるのですが、 この結果、歩く人、自転車をこぐ人、車を運転する人、 そしてご近所さんたちから、 常に丸見えのウッドデッキが出来上がることになります。

想像してみてください・・・ こんな丸見えのところで、 バーベキューが出来るでしょうか・・・ 道路がすぐ目の前にあるような場所で、 子供たちを安心して遊ばせられるでしょうか・・・ こんな丸見えの場所で、 読書やひなたぼっこを楽しめるでしょうか・・・ オープンな状態でウッドデッキをつくると、 これらが実現出来なくなってしまいます。

また、これらを実現するための現実的な解決方法は、 目隠しや塀や植栽をつくることで、 周囲からの視線を遮断することですが、 これはこれで、外構工事に途方もない費用が掛かることになるし、 敷地もより広く必要となるため、 土地取得費用にまで余計なコストがかかることになります・・・

続いては、西向き・東向きの土地について考えてみます。
これらの土地では、基本的に 道路面にウッドデッキをつくりません。 (リビングと大きな窓とウッドデッキは 南につくるものだという固定概念があるからです)
それゆえ、南向きの土地に比べて、 周囲からの視線の気になり度は低くなります。
しかし、この場合も、 道路面からの視線を遮断する工夫、 つまり目隠しや塀や植栽などをしないと、 プライバシーが担保された状態にはならないので、 外構工事により多くのコストが必要となります。

また、これらの土地の難点は、 家の南側が日影になる場合が多いことなのですが、 そうなればウッドデッキをつくっても、 日差しや光がそこに注がれにくくなってしまいます。
結果、薄暗く居心地がそれほど良くないことを理由として、 使わないまま放置されることになるというわけです。

では、北向きの土地はどうなのでしょうか? この場合、敷地が南北に長い形状をしていると、 家の裏側となる南に庭がつくれるだけの スペースが残しやすくなります。

結果、塀や目隠しや植栽などに、 それほどコストをかけることなく、 プライバシーがそれなりに担保された ウッドデッキをつくることが出来ます。 また、道路に飛び出す心配もないため、 安心して子供たちを庭で遊ばせやすくなります。
しかし、西向き・東向きの土地同様に、 多くの場合、南に建つ隣家との距離が十分にとれないため、 そうなれば、ウッドデッキどころか リビングまでも薄暗くどんよりとした空間になりやすいのが、 この北向きの土地が持つ特徴でもあるんですよね・・・

✔そもそもの前提を変える

これまでの話は全て、 リビングを一番南につくり、 かつその延長線上にウッドデッキをつくることを 前提としてお伝えしてきました。 ですが、結論から申し上げると、 この前提の間取りで家を建ててしまうこと自体が、 そもそもウッドデッキを使えなくする大きな原因となります。
それゆえ、この固定概念を一旦白紙にした上で、 家づくりを進めていただくことが、 使えるウッドデッキをつくる最良の方法となります。
そこはプライバシーが担保された、 とっても居心地の良い空間となります。 サンサンと光が降り注ぐ最高の空間となります。

そこで、子供たちを伸び伸びと遊ばせてやってください・・ そこで、読書をし、ひなたぼっこをしてください・・ そこで、バーベキューを存分に楽しんでください・・ そこで、空を眺めてボーッとしてください・・ そこで、外を感じたり、四季を感じたり、 時間の経過を愉しんでください・・ せっかく高いお金を出して ウッドデッキをつくるんだったら、 こんな贅沢な時間と、豊かな時間が過ごせる、 素晴らしいデッキづくりをしませんか?

それでは、、、

35.出来れば家からなくしたいもの

「廊下が欲しいです」という要望を お聞きすることなんてほぼほぼないし、 そうしたいと思っている方も ほとんどいないと思います。
実際、廊下はただ通るだけのスペースだし、 廊下があることで 家の中に温度差が生まれやすくなるし、 ヒートショックを起こしやすくなるため、 出来るだけなくすように設計すべきなのですが、 意識しながら間取りを考えないと、 知らず知らずの間にたくさん出来てしまうのが この廊下です。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サイトウです。

例えば、2階建ての家を建てる場合、 2階に寝室や子供たちの部屋といった プライベートルームを配置することが多いですが、 それぞれの部屋に行くための通路や トイレや納戸に行くための通路を 確保しなければいけなくなるため、 必然的に廊下がたくさん出来ることになります。
また、客間をつくる場合も、 リビングと分断された場所につくるとなれば、 そこには廊下が必要となるし、 リビングの外に階段をつくる場合も、 廊下から階段を上り下りするようになるため、 必然的に廊下が増えることになります。

さらに、収納を通り抜けることが出来る いわゆる“通り抜け動線”をご希望される方も 決して少なくないと思いますが、 通り抜け動線をつくれば、 必然的に収納の中に廊下が出来てしまうため、 収納としての機能も半減させてしまうことになります・・・

✔廊下に対する認識

このように、間取りのつくり方や要望によっては、 知らず知らずの間に廊下がたくさん出来てしまうのですが、 もちろん廊下にも部屋や収納と同じようにコストがかかっています。
基礎もあれば、床も壁も天井も屋根もあるわけですからね。 そして、そのコストを換算すると、 タタミ1帖あたり25〜30万円ほどになります。

つまり、家全体で廊下が6帖あれば、 欲しいとも思っていないのに、 知らない間に150〜180万円ものコストが かかっているということですね。
また、廊下にかかるコストは 廊下そのものにかかるコストだけではありません。 廊下をつくれば、 部屋と部屋を出入りするために、 一旦廊下に出なければいけないため、 必然的にドアの本数も増えることになるからです。
それゆえ、出来るだけ廊下を減らすことが 自然と家のコストカットにつながるということになります。

✔プライバシーをどう考えるか?

ただ、廊下がないということは、 イコール部屋と部屋がダイレクトにつながっている ということでもあるため、 家族間のプライバシーが、 若干守られにくくなってしまいます。
そして、これを「よし」とするかどうかで、 廊下の分量が決まってくるのですが、 あなたならどうお考えになるでしょうか? 子供が小さいうち。 子供が思春期になった時。 子供が家から出て行った後。 年をとり老後になってから。 あなたは、そのお家で 生涯暮らしていくことになります。

なので、わずかの期間に目を向けるのではなく、 今のことも、ちょっと先のことも、 そして、もうちょっと先のことも、 さらには、もっともっと遠い未来のことまでご想像いただき、 家の間取りをつくることが大切です。

ということで、 欲しいと思っていないものにまで、 知らない間にコストがかかっているということ、 そして、家は今だけじゃなく、 もっと先のことまで想像しながら、 考えていくことが大切である、 ということを意識しながら 家づくりをしていただければと思います。

それでは、、、

34.心の会計をコントロールすることが大切

家を買う時、多くの方が “金銭感覚の麻痺”という現象に陥ります。
例えば、日常生活の中で5万円の買い物は、 安易に決断することが出来ない大きな買い物ですが、 なぜか家づくりをしている時には、 食後に頼むドリンクよりもあっさり決断してしまいます。
まっ、2000万円という買い物においては、 5万円はわずか0.25%という割合なのに対し、 800円のランチに200円のコーヒーをつけるとなると、 その割合が25%にもなってしまうので、 割合的に考えると決して不思議なことじゃないんですけどね。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サイトウです。

とはいえ、この相対思考は家にかかる費用だけじゃなく、 家に付随して掛かる費用にも同じように起こりうるので、 家づくりをする時は、 財布のヒモをしめるよう常時心掛けておくべきです。

✔大切な資金計画

そして、財布のヒモをしめるために、 家づくりはまずは資金計画から始めるべきなのですが、 間違えてはいけないのが、そのやり方です。 資金計画では、最初にあなたの予算から設定します。
家づくり全体の総予算を把握しないことには、 土地や家や外構にそれぞれ一体どれだけの予算を 掛けるべきなのかが具体的に分からないからです。

この順番を間違えてしまい、 予算の振り分けが出来ていない状態で 先に土地を買ったり、 先に家のプランを描いてしまったら、 予算オーバーを招く大きな原因となります。
そして、そのしわ寄せが、 今後ずっとあなたの負担になり続けます。

また、資金計画の時に気を付けるべきなのが、 “毎月の返済金額”です。
この金額を不用意に上げてしまうと、 カツカツの暮らしになりやすいからです。
家を持つと、固定資産税という税金が掛かるし、 火災保険にも加入しないといけないし、 家のメンテナンスもしないといけないため、 アパート暮らしの現在よりも、 確実に負担が増えることになります。
それゆえ、返済金額の設定に気を付け、 無理のない予算を設定し、 その範囲内で家づくりをしていくことが 何より大切なことではないでしょうか。

✔家づくりの打ち合わせをしている時の注意点

冒頭でお伝えしたように 日常では高いと感じる金額でも、 間違いなく家づくりでは 高いと感じにくくなってしまいます。
結果、これくらいなら・・と、 どんどん追加をしやすくなるのですが、 これも積み重なれば大きな金額となります。 そして、それらが今後あなたの負担になりかねません。

また、家づくりをする時には、 色んな会社の家を見に行くだけじゃなく、 インターネットやSNSで色んな検索をすると思いますが、 これらも予算が上がる原因となります。
広告にさらされたオンラインの世界に どっぷりと浸かってしまうと、 夢ばかりが大きく膨らんでしまうからです。
ですから、家づくりを進めていく上では、 マイナスとなる要素についても、 同時に考えられるようにしておくべきです。
どうしても叶えたいことが、 50万円高くなることだとしたら、 優先順位が低いもので50万円削れないかを 考えるという風に、です。

これが出来れば予算の調整がしやすくなり、 最初に立てた資金計画どおりに 家づくりを完結しやすくなります
ということで、金銭感覚が狂いやすい家づくりで 大きな負担を背負ってしまわないために、 以上の点に注意しながら、 家づくりを進めていっていただければと思います。

それでは、、、

33.建てた後で気付くのでは遅いこと

敷地にゆとりがない場合、上に階を重ねて建てざるを得ないため、2階建てになってしまうのは仕方ありませんが、 敷地にゆとりがある場合は、 よほどの事情がない限りは 「平屋」にすることをオススメしています。
その理由は「平屋」の方が、 間違いなく暮らしやすいからです。 また、コストも平屋の方が安いからです。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サイトウです。

例えば、2階建て住宅の多くが、 洗濯物を2階のベランダで干していますが、 洗濯機が1階にあるお家の場合、 この作業の流れは決して効率的であるとは言えません。
まず、洗いとすすぎが終わった 水気を含んで重くなった洗濯物を、 2階のベランダまで運ばなくてはいけないのですが、 階段の上下移動も回数を重ねるとなると、 なかなかな重労働となります。
(適度ないい運動でもあるとも取れなくはないですが)

また、乾いた洗濯物をたたむ時、 2階で1人作業するのはなんだか寂しいし、 小さなお子さんがいる場合、 子供を見ながら作業したいこともあって、 わざわざリビングまで下ろしてきて たたむようになるのではないでしょうか。

そして、今度はたたんだ洗濯物を それぞれの部屋がある2階に再び持って上がる・・ これが、2階建て住宅に住む方の多くが、 直面している現実なんじゃないかなー と思っているのですが、 もし、あなたがこんな状況になると想像してみたら、 ちょっとゾッとしませんか???

ここ最近は、家事と育児と仕事を 両立もしないといけませんからね。 出来ることなら、なるだけ効率的に 家事がこなせる住まいにしたいところですよね。

✔アパートやマンションの良さを活かす

アパートやマンションの場合、 洗濯物を運ぶ時、水平移動だけで済むし、 部屋から手を伸ばせば洗濯物が干せます。
また、部屋から手を伸ばせば洗濯物が取り込めて、 たたんだ洗濯物も水平移動だけで 片付けることが出来ます。

つまり、一戸建てに比べて 洗濯作業の手間がかなり少ないのが、 アパートやマンションなのですが、 家を建てる時には、 このメリットを活かさない理由はありませんよね?

洗濯物を、 いかに、干しやすくするか? いかに、取り込みやすくするか? いかに、片付けやすくするか? そして、いかに時間や人目を気にせず 洗濯物を干しておくことが出来、 かつ洗濯の一連の作業をすることが出来るか? この工夫によってカット出来る時間は、 一日のうちのわずか10分ぐらいかもしれませんが、 しかし、時間的な負担よりも心理的な負担を 大幅に軽減出来るのではないでしょうか?

また、足腰が悪くなってしまった時のことを考えると、 階段の上下移動がないことは、 洗濯に限らず、掃除や維持管理面でも、 非常に助かるのではないでしょうか? ということで、 敷地に充分なゆとりがあるのなら、 躊躇せず「平屋」を建てるようにしてください。 そして、敷地にゆとりがなく 仕方なく2階建てにせざるを得ない場合でも、 この洗濯作業の流れをよく考えた 間取りづくりをしていただければと思います。
時間のゆとりも、心のゆとりも、 きっと違ってくるはずですから!

それでは、、、

32 キッチン周りを安易に作らない

現在は、対面式のキッチンで、 かつキッチンと居間を分離しない、 広々としたリビングダイニングキッチンが 家づくりの主流となっています。
その理由の1つが、 いくつものコトを同時に兼ねながら こなすことが出来る便利さです。  
キッチンで作業をしながら、 ダイニングテーブルで勉強する子供が見えるし、 リビングで遊ぶ子供たちの姿も見えるし、 テレビを観ることも出来る、といった感じですね。  

しかし、この便利な対面式のキッチンも 一点、注意すべきポイントがあるんですよね。  

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サイトウです。  

その注意点とは、 「キッチン前につくるカウンターにモノを置いてしまう」 ということです。  
例えば、虫さされ用の薬や絆創膏といったモノ、 請求書やハガキといった小さめの書類、 鍵や時計といった小物、 そして、調味料や洗剤といったキッチン用品、 などですね。  
これらをこのカウンターの上に並べてしまうと、 まずキッチンからダイニングへのダイレクトな 料理の手渡しが出来なくなってしまいます。  

また、キッチン前はシンクから洗剤や水が飛ぶし、 コンロ前は水や油が飛ぶため、 この前に並べてあるモノ自体に水や油が付着するし、 カウンターの上に溜まったホコリに油が付着すれば、 汚れが固まり、掃除しにくくなってしまいます。  
なにより、リビングやダイニングから最も目につくのが、 そのカウンターの上であるため、 そこが汚い場合、生活感に溢れ、 掃除が出来てなさそうな不格好な家に見えてしまいます。  

それゆえ、このキッチン前カウンターに モノが置けないような工夫や、 ここにモノを置かなくてもいいように、 ダイニングキッチン周りの収納のつくり方に 工夫しなければいけないというわけですね。  

✔工夫その1:そもそも置けなくする  

このカウンターをつくらないとなれば、 フルフラットタイプの対面式キッチンにする という選択肢があるのですが、 これはこれで、キッチンの手元が丸見えになってしまうため、 キッチンの掃除や片付けに手間がかかってしまいます。  

それゆえ、手元を隠しつつ、 カウンターの上にモノが置けないようにすることが、 最良の解決策ではないでしょうか?   結果、モノが置けなくなるため、 スッキリとした見た目にもなるし、 このカウンターの掃除も楽チンになります。
布巾でササッと一拭きすればいいだけですからね。  

✔工夫その2:収納を工夫する  

そして、もう1つの工夫が収納のつくり方です。
なんせ、先程もお伝えしたように、 リビング周りに置くモノは細々したモノばかりなので、 それらを、ゆとりを持って置くことが出来る 収納をつくることが大切となります。  
また、ただ置けるスペースをつくるだけじゃなく、 同時に、細々したモノを管理しやすくすることも とっても大切なこととなります。  
カウンターのつくり方と同時に、 あらかじめ、収納のつくり方にも 配慮することが出来れば、 このキッチン前カウンターの景観は、 ずいぶんと美しくなるのではないでしょうか?  

✔キッチンの背面にも配慮すること  

さらに、リビングダイニングキッチン全体を よりスッキリ美しく、無機質に保ちたいのであれば、 キッチンの背面にくる家電類にも配慮すべきです。  

例えば、冷蔵庫はどうでしょうか? 丸見えに置けば、確かに便利かもしれませんが、 ゴミの日程表や、子供の学校の予定表や、 その他諸々のモノをマグネットで貼付けていないでしょうか?  
また、オーブンやレンジの周辺は、 いつもキレイに片付いているでしょうか? 片付けるのが面倒になって、出しっぱなしにしているのではないでしょうか?  

これらも、キッチン前カウンター同様に、リビングやダイニングから 丸見えになってしまう場所となります。  
それゆえ、これらの位置についても、 使い勝手だけじゃなく、 片付けやすさやスッキリ感とのバランスも配慮しつつ 考えてみるのもありではないでしょうか?   ということで、このキッチン周りについては、実際、暮らし出したらどうなのか? ということまで考えつつ、 どうするのがベターなのかを 導き出していただければと思います。  

これが、より美しいリビングダイニングキッチンをつくり、 かつ、維持し続ける秘訣ですから。

それでは、、、

31 2階建住宅で気を付けるべきこと

一般的に多くの方が、 敷地の大小に関係なく2階建て住宅を建てます。
その理由は、 「平屋が高い」という思い込みがあること、 また、住宅会社もそう思っていること、 そして「平屋には広い敷地が必要だ」 という思い込みがあること、 また、不動産屋もそう思っていること、です。
しかし、決して平屋は高いわけでもなければ、 広い土地が必要なわけでもありません。
それゆえ、可能なら平屋を建てることを オススメしているのですが、 とはいえ、あなたが家を建てようと思っている土地が、 充分な広さがない場合や、 あるいは、2階建てにした方が良い理由がある場合などは、 2階建てにせざるを得ないので、 今回は、その場合の注意点について、 お伝えしていきたいと思います。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サイトウです。

  まず、2階建て住宅の一番の問題点は、 “リビングダイニングが汚くなりやすい” ということです。
理屈は簡単で、子供たちや旦那さんが、 リビングダイニングに荷物を放置するからですね(笑)  

2階建ての家では、 基本的に、寝室も子供部屋も2階につくります。
そして、納戸やウォークインクローゼットなども 2階につくります。   しかし、2階につくる部屋や収納は、 思っている以上に使い勝手が悪いものです。
いちいち行き来するのが面倒くさいからです。  

また、小さな子供たちは、 お母さんの近くであるリビングやダイニングで ずっと過ごすようになるし、 寝る部屋も、親と一緒であるため、 基本的に自分たちの部屋を使うことがありません。
お母さんの気配が感じられない場所で過ごすのは、 子供にとって不安なことですしね。  

結果、まず子供部屋にあるべき荷物が すべて子供たちがいつも過ごすリビングに 存在し続けることになります。  
また、子供に限らず、 旦那さんや、あるいはあなたでさえも、 いつも使うものやいつも着る服は、 リビング付近に置くようになるのではないでしょうか?
それこそ、いちいち2階まで 服を取りに行くのは面倒くさいことですからね。  

これらの結果、 あっという間にリビングが散らかり、 溢れた荷物がダイニングテーブルに散らかり、 いつも着る服はダイニングチェアーに掛けられ、 いつも使うバッグはダイニングチェアーの上に置かれ、 食事をリビングでとるようになり、 さらにリビング付近が散らかっていくようになる、 というスパイラルに陥っていくわけですね。  
よほど、あなたの性格が、 こまめに片付けをすることが苦じゃない限りは・・・  

✔大事なのは、コストを上げずに解決すること!  

そして、この問題を解決する手段として、 1階に「和室」をつくるという選択肢があります。
もう1つ部屋があれば、 そこに子供の荷物だけじゃなく、 服やバッグなども置いておくことが出来るからです。  
ですが、1階に和室をつくれば、 その分面積が大きくなってしまい、 必然的に家のコストは高くなります。

仮に和室の広さが6帖だとしたら、 180万円〜200万円といった感じでしょうか。  
つまり、お金さえ掛ければ、 どんなことも解決出来るわけなんですが、 その解決策は本当に正解なのでしょうか???  
200万円余分なコストを掛け、 それを住宅ローンでまかなうとしたら、 金利も含めると240万円ものお金が、 自由に使えなくなってしまうわけですからね。  
違う角度で見てみると、 家族みんなで行く 1回の旅行にかかる費用が40万円だとしたら、 6回も素晴らしい思い出づくりと 人生にとって貴重な経験を紡いでしまう という風にも考えられますよね。  

それゆえ、まずはこの問題を コストを上げずに解決する方法を 考えなければいけません。  
それは、敷地によって異なるため、 一概には言えませんが、 もし和室をつくるだけのゆとりが敷地にあるのなら、 子供部屋か寝室を1階につくったらいいかもしれないし、 同時にファミリークローゼットを 1階につくったらいいかもしれません。  

あるいは、土地が狭く 1階にリビング以外に部屋をつくるのが難しい場合は、 収納のつくり方を工夫すると同時に、 2階につくらざるを得ない子供部屋を ずっと使いやすく出来る工夫がないかを 考えてみてもいいかもしれません。  

いずれにせよ、 家のコストが上がらないようにしつつ、 その工夫を見いだすことが大切なのですが、 これが出来れば、たとえ2階建ての家であろうとも、 リビングダイニングが散らかりにくい 家にすることが出来ると思います。  
もちろん、それでも 片付けはしないと汚くはなってしまいますけどね(笑) あくまで片付けの手間を減らすという意味合いですね。   ということで、 どうしても2階建ての家を建てざるを得ない場合は、 まずはリビングダイニングの片付けやすさを 実際の暮らしを想像しながら 考えてみていただければと思います。  

それでは、、、

30. 省エネ住宅を勘違いしていませんか?

『省エネルギー住宅』と聞くと、 とっても耳障りがいいし、 大幅に電気料金が抑えられそうなイメージを 思い浮かべるのではないでしょうか。
しかし、家の高性能化は、 そこで暮らす快適性はグンとアップするものの、 電気料金を大幅に抑えられるわけではありません。  
つまり、 『省エネルギー住宅=快適なお家』ではあるものの 『省エネルギー住宅=電気料金が安い家』ではない ということ、なんですよね。  

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サイトウです。


その理由は、 家庭で使うエアコンの年間消費量は、 全体の電気消費量のわずか 28%しか占めていないからです。  
仮に、年間の電気料金を120,000円とすると、 (毎月平均10,000円の計算です) エアコンが占める割合は、 年間で33,600円だということですね。  
市場の調査によると、 エアコンが占める割合は、 70%ぐらいだという結果が出ているので、 現実は、イメージの半分以下ぐらいしか 電気料金がかかっていないということですね。

✔では、何にそんなに電気料金がかかっているのか?

  この結果が示しているように、 イメージ的には、家の高性能化は、 大幅な電気料金の削減につながる と考えてしまうことでしょう。  
しかし、冷暖房以外にかかっている その他72%のものには、 家の高性能化によって削減出来るものがないため、 大幅な電気料金の削減にはつながりません。

  例えば、最も電気を消費するものは、 “冷蔵庫”なのですが、 家の高性能化によって この電気料金は安くなるでしょうか?  
また、続いて電気を消費するのは、 “照明器具”なのですが、 家の高性能化によって この電気料金は安くなるでしょうか?  
テレビもエアコンよりも電気を消費するのですが、 家の高性能化と相関関係はあるでしょうか? この他、給湯器はエアコンと同じぐらい 電気を消費するのですが、 これも家の高性能化と相関関係はあるのでしょうか?   ですよね? 残念ながら、どれも全く関係ありません。

✔電気料金を安くするための方法  

電気料金は、終わりがある住宅ローンと違い 一生払っていかなくてはいけない費用です。
それゆえ、家づくりをする時には、 この費用についても真剣に考えなければいけません。
もちろん、“快適な住まい”にもしながらです。

  また、今後は、 電気料金が上がっていくことが予想されます。   電力の自由化をした国は、 例外なく全ての国が、電気料金が上がっているし、 実際、太陽光発電の売電収入は 国民全ての電気料金から全て支払われていますが、 このチャージ料金も年々上がっていっているからです。 (現在は、電気料金の10%強を占めています)  

それゆえ、これから家づくりをされるなら、 家の予算や住宅ローンはもちろん、 この電気料金のことにも 目を向けなくてはいけませんし、 そのために、前向きに考えていただきたいのが、 『太陽光発電の設置』です。
  しかし、太陽光発電には、 肯定的なイメージよりも、 否定的なイメージが蔓延していることもあって、 一体、どの情報を信じていいか 分からなくなっているでしょうし、 その断片的な情報では、 なかなか前向きに考えることが出来ないでしょう。   ということで、 あなたが太陽光発電の設置について 詳しくお話が聞きたいとお考えであれば、 弊社の考え方についてお伝えさせていただくので、 いつでもご連絡いただければと思います。

  それでは、、、

29. 平屋の勘違い その2

『平屋』と聞くと、 “高そう・・・”というイメージと同時に “広い敷地じゃなきゃ無理だ・・・” というイメージが浮かんできます。
実際、新規分譲地に建っているお家を見てみると、 2階建てばかりなので、 50坪や60坪では足りないんじゃないか? と普通は考えてしまうでしょう。
また、それに拍車をかけて、 不動産屋や住宅会社までも、 けっこう広い土地が必要ですよと言うので、 “平屋にはお金がかかる”と決めつけてしまい、 多くの方が、あっさりと平屋を諦めてしまいます。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サイトウです。

しかし、実際は、 平屋を建てるにしても、 それほど大きな敷地はいりません。

なぜなら、平屋にするからといって、 2階建ての2階部分が そのまま1階に足されるわけではなく 階段や廊下もカット出来るし、 トイレも1カ所でいいし、 余分な部屋もつくる必要がなくなるからです。
つまり、平屋にすれば 自ずと家がコンパクトになるというわけですね。

それゆえ、弊社では、 土地面積が55坪を超えれば、 よほど敷地条件が悪くない限りは、 『平屋』を提案させていただくし、 50坪やそれ以下の場合でも、 可能なら『平屋』をご提案させていただいています。

✔無駄に広い土地を買ってしまうと・・・

まず、土地に余分なコストが掛かります。 仮に、20坪も余分に土地を買ってしまい、 坪単価が15万円だとしたら、 300万円も不必要な出費をしてしまったことになります。
また、余分に買ってしまった20坪分、 外構工事もしないといけなくなり、 もしコンクリートを打ったら、 それだけで50万円ものコストがかかってしまいますが、 さらに、これらに35年分の利息を合わせると、 ざっと400万円以上無駄な支出をしていることになります。

しかし、出費はそれだけにとどまらず、 ずっと払い続けなければいけない固定資産税も、 必然的に高くなってしまうのですが、 固定資産税は60坪を超えると、 超えた部分に関しては税金が2倍になるため、 ずっと割高な納税をし続けるハメになってしまいます。 ということで、土地探しをする前に、 どんな家が建てたいのかを、 ある程度明確にしていただければと思います。

それが明確になれば、 そのために必要な土地の広さがどれくらいなのか? が分かるようになります。
結果、無駄に広い土地を探したり 購入したりする必要がなくなり、 その分、余分な出費を削ることが出来ます。

また『平屋』は2階建てに比べて、 面積が小さくなるため、 実は、建築コストも高いわけではありません。 ですから、魅力やメリットがたっぷりの『平屋』を、 コストを理由に諦めないようにしていただければと思います。
ぜひ、参考にし、 前向きに家づくりをしてください!

それでは、、