28. 平屋の勘違い その1

『平屋』には、 数多くの魅力やメリットがあるにもかかわらず、 “高い”というイメージが払拭出来ず、 諦めてしまっている方が 多くいらっしゃるのではないでしょうか?
なんせ、住宅会社に行くと必ず “平屋は高いですよ”と言われますからね。
また、土地探しの時、 不動産屋さんからも “平屋となると大きな土地が必要ですね” と言われることが多いため、 これも平屋を諦めてしまう 大きな要因となってしまいます。

家だけじゃなく、 土地までも負担が大きくなってしまうと考えると、 とてもじゃないけど、 前向きには考えられないでしょうからね。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サイトウ です。

しかし、この2つの思い込みは、 完全に間違った認識です。
つまり、平屋は決して高くもなければ、 みんなが2階建てを建てている土地の広さがあれば、 充分平屋を建てることが出来る、ということです。

✔なぜ、平屋は高くないのか?

平屋になると、 2階建てに比べて基礎と屋根の面積は大きくなるため、 そこに掛かるコストは割高になってしまいます。(基礎、床下断熱、屋根、屋根断熱、など)
しかし、何もかもが 2階建てに比べて高くなるわけではなく、 実は、外壁の面積は、 2階建てに比べて少なくなるため、 そこに掛かるコストは割安になります。 (壁断熱、外装材、ボード、クロス、など)
また、平屋には階段が必要じゃないため、 階段に必要となる面積をカットすることが出来るし、 それ以外でも、2階建てでは必要なものを、 カットすることが出来ます。

まず、2階建ての場合2つ必要となるトイレが 1つしかいらなくなります。
 そして、2階建てでは、 どうしても2階に廊下が出来てしまいますが、 平屋になると、この廊下をゼロに近づけることが出来ます。
さらに、平屋になると、 子供部屋も1階につくることになるため、 和室をつくる必要がなくなります。 子供部屋が、和室が果たす役割も 同時に果たしてくれるようになるからです。
子供が小さいうちは、 親御さんが泊まりにくることがあると思いますが、 子供たちは自分の部屋で寝ていないため、 親御さんに子供部屋で寝てもらえばいいでしょう。
また、子供部屋が1階にあることで、 自分の部屋に荷物を片付けさせやすくなるため、 そうなると、リビングダイニングが散らかりにくくなり、 友達やお客さんを、 心おきなくリビングに案内しやすくなるでしょう。

そして、その視点で考えると、 『平屋』は最も合理的であり、 割安なコストで建てることが出来るお家です、 ということで、 “平屋は高い”という先入観を一度払拭していただき、 本当に住みやすい魅力たっぷりなお家を 手に入れていただければと思います。

では、次回は、 もう1つの間違った思い込みである “平屋には土地が広く必要である”ということについて、 お伝えしていきたいと思います。

このように平屋になれば、 家をコンパクトに出来るので、 実は、平屋はそう高いわけではありません。確かに2階建てに比べて 面積は小さくなってしまうし、 坪単価で考えると割高にはなってしまうでしょう。
しかし、家の予算で大切なことは、 家の大きさでもなく、家の坪単価でもなく、 総予算が一体いくらになるのか? ということです。

それでは、、

27.平屋の魅力 その5

2階建ての家で暮らすとなると、あなた自身が、よほどこまめに片付けをするか、あるいは子供たちに片付けを癖づけるようにしないと、暮らしの中心となるリビングダイニングがいつも散らかった状態になってしまいます。

その理由は2つあり、1つは子供部屋が2階にあるため、子供たちが自分の部屋に衣類や荷物を持って行ってくれないこと、
そして、もう1つは、
にもかかわらず、1階にそれらの置場が不足していること、です。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サイトウです。

そして、これを解決するために住宅会社は、1階に部屋や収納をより多くつくることをオススメするのですが、そうしてしまうと、1階の床面積が大きくなってしまうため、結果的に家のコストが上がってしまいます
それゆえ、弊社では、『平屋』にすることによって、全ての部屋と収納を1階に集約することをオススメしています。

平屋にすれば、子供部屋が1階になり、リビングダイニングを散らかす最大の要因である子供たちの荷物や衣類を、自分の部屋に持って行ってもらいやすくなります。
わざわざ、面倒くさい階段を往復する必要がないし、移動距離も短いし、親の近くで居ることが出来るからです。

また、寝室や収納も1階にあるため、自分たちの衣類やいつも使うモノも、部屋や収納に持って行きやすくなります。
自分たちだって、疲れて帰って来てわざわざ階段を往復するのは、面倒くさいですからね(笑)

たったこれだけのことかもしれませんが、ぶっちゃけ、これだけでも、ずいぶんリビングダイニングを片付いた状態で保ちやすくなるんじゃないかなーって思います。

✔収納のつくり方に注意

あとは、収納のつくり方にだけ注意していただければ、コストを上げることなく、よりたくさんの収納をつくることが出来ます。

多くの方が、収納の多い少ないを『床面積』で判断してしまいます。

その理由は、平面図だけを見て考えてしまうからと、住宅会社側の説明が不十分だから、です。
しかし、床面積で収納を考えていくと、どんどん収納を増やしてしまうことになり、結果、家のコストがどんどん上がっていってしまいます。

他方、図面の見方を少しだけ変えれば、全く床面積を増やすことなく、収納を増やす方法を見つけることが出来ます。

結果、無駄に一切コストを上げることなく、より多くの収納をつくれるだけじゃなく、不必要な窓やドアなどもなくすことが出来、その分のコストもカット出来るし、窓が少なくなれば、カーテン費用もカットすることが出来ます。

収納で大切なことは、“いかに管理がしやすいのか?”ということです
そこにフォーカスして考えると、無駄に奥行きが深い収納や、棚が少ない収納をつくらなくなるでしょう。

住宅会社は、少しでもコストをカットするために、棚の数を少なくしようとするかもしれません。
また、単純に収納をたくさんつくればいいと勘違いしている住宅会社は、無駄に奥行きが深い収納をたくさんつくることをすすめてくるかもしれません。
さらに、あなたが収納をもっとつくって欲しい・・通り抜け動線にしたい・・と言えば、「はいはい」と言うことを聞いて、そのように設計するかもしれません。

しかし、これらは、ただただ大きさの割にあまりモノが置けなく、かつ、使いにくい収納をつくってしまうだけです。

ですから、収納のつくり方に注意を払い、より片付けやすいお家をつくっていただければと思います。

それでは、、、

26.平屋の魅力 その4

洗濯にかかる時間や手間、そして煩わしさを減らすためには、
干す → 取り込む → 片付ける
という一連の動作に伴う移動距離を出来るだけ減らさなければいけません。

しかし、2階建てで家を建ててしまうと、その距離は減るどころか、逆に長くなってしまい、時間や手間をくってしまいます。
1階の北につくる脱衣室から2階の南につくるベランダまでという、最も長い距離を移動することになるからです。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サカキバラです。

また、洗濯物の分量が増えるにつれ、その回数も増えるため煩わしさが増すし、なにより、上下階の往復が、将来、大きな体の負担になってしまいます。
それゆえ、洗濯にかかる時間や手間、そして煩わしさを減らすための工夫が必要です。

✔ワンフロアで全てを完結させる

干す → 取り込む → 片付ける の一連の動作を減らすためには、この作業全てをワンフロアで済ますことが一番の解決ではないでしょうか?

つまり『平屋』がベストだ、ということですね。

ただし、干している洗濯物が周囲から丸見えになってしまうとか、干す時や取り込む時に、いちいち回り込まなくてはいけないでは、決して良いとは言えません。
洗濯物が周囲から丸見えになれば、せっかくキレイにつくったお家に生活感が漂うことになるし、景観を乱してしまう一番の要因となるからです。

また、丸見えの場所に干すということは、人目につく場所で干すということなので、見た目にも気を使いながらこの作業をせざるを得なくなってしまうし、オープンな場所で干すがゆえに、洗濯物が飛ばされてしまう可能性も高くなるからです。

なにより、洗濯物を見れば、家族構成や職業などが分かってしまうので、防犯的にも良いとは言えませんしね。

回り込むことによって移動距離が長くなってしまうのも、結局は時間と手間を食うことになるし、それが毎日となれば、なおのこと煩わしく感じてしまいますしね。

✔秘訣は洗濯干場をどこにつくるか?

洗濯作業の時間と手間、そして煩わしさを軽減する一番の秘訣は、『平屋』にすることなのですが、その際に考えなければいけないことが、“干場をどこにどのようにつくるのか?”ということです。
丸見えにならないようにしつつ、干すのも取り込むのも短い動線で実現し、かつ片付ける場所となる収納までの距離も近くする、これが、ストレスフリーで洗濯をするためには、欠かせない要素となります。

しかし、これが実現出来れば、干すために移動する距離もわずか数歩、取り込むために移動する距離もわずか数歩、かつ、片付けるために移動する距離もわずか数歩、で洗濯をすることが出来るようになります。

また、人目につかない場所で干すことが出来れば、時間や見た目を気にする必要もないし、物が飛ばされる心配もありません。なにより、生活感も出ないし、美しい景観を乱すこともないし、家族構成も分からないため、防犯的にも優れた住まいが出来上がります。

ということで、家づくりをする時には、こういった点にも配慮しながら、間取りを考えるようにしていただければと思います。

では、次回もまた、平屋の魅力について違った視点からお伝えしていきたいと思います。

それでは、、、

25.平屋の魅力 その3

60歳を超えたお客様がいらっしゃった場合、
住宅会社は当たり前のように2階建てではなく平屋をすすめます。
他方、30代のお客様がいらっしゃった場合、
住宅会社は当たり前のように平屋ではなく2階建てをすすめます。

これは一見、そのお客様に合わせた合理的な提案のように感じるかもしれません。
しかし、この提案は、果たして本当に正しい提案といえるのでしょうか?

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サカキバラです。

というのも、30代の人だってやがて60代になるので、それなら先のことまで見通した間取りにしている方が合理的だからです。

歳をとってから、1階の部屋や収納不足を理由に1階に増改築工事をすることになれば、大切な老後資金をたくさん失うことになってしまいますしね。

✔今のことだけを考えないこと

では、なぜ住宅会社はそのような提案をしてしまうのかと言うと、
お客様だけじゃなく、住宅会社も今のコトを中心に間取りを考えてしまうからです。

まー、若いうちは階段の昇降もどれほど苦じゃないし、親は子供たちにプライベート感たっぷりの個室を与えてやらなきゃと思っているし、家といえば2階建が普通的な先入観がどうしても頭の中に刷り込まれてしまっているから、仕方ないといえば仕方ないんですけどね。

とはいえ、現実は、2階をつくっても小さな子供たちは自分の部屋を使いにくいし、近い将来、進学や自立によって子供たちは家を出て行くでしょうし、歳をとれば階段の昇降が確実にしんどくなるんですけどね。

✔ランニングコストまで考慮した提案が大切

家を建てる時、最初にかかる建築コストばかりに目を向けてしまいますが、生涯、維持し続けていかないといけないので、ランニングコストにもしっかりと目を向けないと、手痛い出費を重ね続けていくことになってしまいます。
生涯ローンでもある光熱費はもちろんのこと、家と土地の両方にかかる固定資産税、それから外の部材の劣化を防ぐための修繕費用、そして、数十年後必要になるであろう増築や改築といった費用のことですね。

これらを踏まえて考えると、『平屋』は非常に合理的な考え方です。

平屋にすれば、全ての部屋と収納が1階に集約されているため、老後になっても部屋や収納不足に困ることもありません。
それゆえ、将来増築する必要がありません。

また、2階に上がる必要がないので、足腰が弱くなってしまった時も、掃除や洗濯のためにいちいち階段の昇降をする必要もありません。

さらに、平屋にすればメンテナンスとして行う外壁などの塗り替え工事の際も、外部足場を組む必要がないため、それにかかるコストも抑えることが出来ます。

つまり、歳をとっても住みやすいだけじゃなく、歳をとってからの出費を最小限にしてくれるのが『平屋』というわけですね。

ということで、もちろん今のことも大切ですが、今だけじゃなく、ずっと先のことも見据えた上で、家づくりをしていただければと思います。

では、次回も、また違った視点から平屋の魅力についてお伝えしたいと思いますのでお楽しみに!

それでは、、、

24.平屋の魅力 その2

敷地の広さに関係なく、多くの方が当たり前のように2階建ての家を建て、当たり前のように2階にプライベートルームをつくりますが、この考え方は、リビングダイニングを汚す最も大きな原因となります。

というのも、わざわざ2階に衣類や荷物を持ち運びするのが面倒くさいからです。
自分たちにとっても、子供たちにとっても、です。

また、小さな子供たちは、お母さんの気配が常に感じられない場所で過ごしませんよね?
結果、衣類やいつも使うもモノやおもちゃの全てが、リビングダイニングに集中し、常に片付かない家になってしまうというわけです。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サカキバラです。

これが、家を建てた多くのご家庭が直面している現実だと思いますが、これを解決する一番の方法が、『平屋』を建てることです。

平屋になれば、必然的に子供部屋を1階につくることになるからです。
また、子供部屋だけじゃなく、寝室も収納も全て1階につくることになるからです。

✔子供部屋を子供のためだけの部屋として考えない

ぶっちゃけて言うと、子供が自分の部屋をフル活用する時期は、中学に入学してから高校を卒業するまでの間です。(あるいは大学を卒業するまでの間ですかね?)
それ以外の時期、例えば、子供たちがまだ小さいうちは、子供たちは親と一緒に寝るため、夜、自分の部屋を一切使いません。また、いずれ子供たちは家を出て行きます。そして、そうなれば、その部屋は空き部屋となるため、別の用途として使えるようになります。

✔子供部屋はユーティリティールーム!?

以上のことを踏まえて考えると、子供部屋は親御さんが泊まりに来た時の寝室として使うことが出来るため、そうなれば、来客用のために和室をつくる必要がなくなります。
結果、無駄な出費を抑えることが出来るようになります。

また、子供たちが出て行った後は、夫婦の寝室を分けて使えるようにもなるし、収納代わりに使うことも出来るようになります。
なにより、子供部屋を1階につくるということは、お母さんが居る近くに部屋をつくることでもあるので、建てたすぐから、子供たちが自分の部屋を使ってくれやすくなるし、自分の部屋に自分の荷物を片付けてくれやすくなります。(子供が片付けてくれない場合でも親が片付けやすくなります笑)

結果、リビングに溜まりがちな荷物を子供部屋に置いておくことが出来るようになり、リビングをキレイに維持しやすくなるというわけですね。

子供は散らかすことが仕事と言われているように、片付けても、片付けても、キリがないため、いっそ子供部屋をリビング近くにつくって散らかしっぱなしのセカンドリビングとして使ってもいいわけですしね。

このように、平屋にすることで、1階に子供部屋をつくることになれば、そこは、子供部屋としてもフル活用出来るし、子供たちの収納としてもフル活用出来ます。
また、客間や別の部屋としても活用出来るようになります。これも平屋であるがゆえの魅力でもあり、平屋が持つ大きなメリットだと思うので、こういった点も考慮しながら家づくりをご検討いただければと思います。

では、次回もまた、違った視点から平屋の魅力についてお伝えしていきたいと思います。

それでは、、、

23.平屋の魅力 その1

最近人気の『平屋』。車で街中を走っていてもよく目にしますよね。
平屋には数多くのメリットがあります。それゆえ、弊社では、まずは平屋を基本として住まいのご提案をさせていただくようにしています。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サカキバラです。

では、今回からは、平屋の利点や魅力について、1つ1つお伝えしていきたいと思います。

✔構造が安定している

平屋の最大の魅力は、そもそも構造が安定しているという点です。
家の重心が低くなる分、地震が起こった時も振動の影響を受けにくいし、それだけじゃなく、台風や悪天候時の強風の影響も受けにくく、かつ、重量車両通行時の振動の影響も受けにくいからです。

また、2階建ての場合、2階から1階への荷重負担が大きい上に、部屋数が多い2階は、1階に比べて柱も壁も多くなってしまうし、多くの場合、南にベランダを突き出すことから、上下左右のバランスがどうしても悪くなってしまいますが、これらは、平屋にすれば解決することが出来ます。上階もなければ、ベランダをつくることもないからです。

これらの理由から、平屋はそもそも構造が安定していると言えるわけですが、この結果、『耐震等級3』を取る場合でも、間取りに制限が入りにくくなるため、自由度の高い設計をすることが出来るようになります。

また、近年の地震の状況を鑑みてか、耐震に加え、制震を標準化している住宅会社が多くなってきているのですが、もちろん制震装置を設置するにも大きなコストがかかるため、それはそれであなたの金銭的負担が増えてしまうことになりますが、そもそも平屋にすれば、これを省くことも出来るようになります。

これらが、平屋の最大の魅力であり利点なのですが、平屋を建てるにあたって、1つ注意すべきコトがあります。

✔プライバシーと防犯の問題

平屋にすれば、パブリックスペースや水回りだけじゃなく、2階建ての場合、2階に配置されるプライベートスペースも全て1階に配置されますが、単純に全ての部屋を明るくするために、外に向かって大きな窓をたくさんつくってしまうと、外から部屋の中が全て丸見えになってしまいます。
結果、必然的に、ずっとカーテンが開けられない家になり、薄暗く閉鎖的な家になってしまいます。

また、やみくもに窓を大きくしてしまうと、外から中が丸見えになるだけじゃなく、家の間取りも分かりやすくなるため、防犯性が悪い家になってしまいます。
丸見えを少しでも防ごうとして、塀をつくったり目隠しをつくったり、植栽を植えたりすれば、死角や隠れる場所が出来てしまうため余計に防犯性が悪くなってしまうだけですしね。

それゆえ、暮らしやすい平屋にするためには、プライバシーと防犯に配慮した間取りづくりを、心がけるようにしなければいけません。

つまり、周囲の環境を考慮した上で、部屋の配置や窓のつくり方を決めなければいけないというわけですね。
もちろん、これは平屋に限ったことではなく、2階建ての場合でも同じ、なんですけどね。
これが住みやすい平屋にするには、絶対的に欠かせない要素です。

では、次回は、2つ目の平屋のメリットについてお伝えしていきたいと思うので、次回も楽しみにしていてください!

それでは、、、

22.負担になる家と負担にならない家

坪単価とは、家にかかった総工事費用を単純に延床面積で割った数字のことですが、
この金額は、家が大きくなるに連れて安くなっていくものだし、逆に、家が小さくなるに連れて高くなっていくものです。

それゆえ、坪単価にこだわって家を建ててしまうと、必然的に家の面積が大きくなってしまうため、それに連動して家の価格も高くなります。

25坪の家と35坪の平屋のお家では、
坪単価は35坪の方が5万円ほど安いものの、建築費用は500万円ほど高くなってしまう、といった感じに、ですね。

25坪×70万円=1750万円
35坪×65万円=2275万円

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サカキバラです。

また、家が大きくなれば、単純に家の価格が高くなるだけじゃなく、それに付随した様々な費用も高くなってしまうことになります。

例えば、35坪の家と25坪の家では、単純に10坪家の大きさが違いますが、もしこれらのお家が平屋だとしたら、土地の大きさも10坪違ってくることになります。
仮に土地の坪単価が20万円だとしたら、200万円土地価格が違ってくるということですね。

また、土地が広くなれば、その分外構工事にかかる費用も高くなってしまいます。
工事面積も増えるし、境界の長さも増えるからです。
つまり、坪単価を重視して家づくりをしようとすれば、必然的に、家・土地・外構全てのコストが高くなってしまうということ、なんですよね。

さらに、家や土地が大きくなると、家づくりをする時にかかるイニシャルコストだけじゃなく、家を持ち続けている間、ずっとかかり続けるランニングコストも高くなってしまいます。

まず、家や土地にかかり続ける固定資産税です。
面積が大きくなった分、高くなるのは当たり前ですよね。土地に関しては、200㎡を超える分に関しては、200㎡までの税金の2倍かかることになるため、それも理解した上で購入するようにすべきですしね。

光熱費は、広さというよりもそこで暮らす人数に最も左右されるものですが、それでも家が広くなれば、その分高くなりやすいとも考えられますよね。

15年〜20年ごとにかかるメンテナンスコストに関しても、家が大きくなれば、その分高くなってしまいますし、設備の老朽化に伴うリフォーム工事などの際も、家が大きくなれば、その分高くなってしまいますが、これらも家を維持していく上では、決して欠かすことが出来ないコストなので、この点もご理解いただいた上で、家づくりを進めるようにしなければいけません。

このように、家をやみくもに大きくしてしまうと、生涯にわたって、それらのコストがあなたの負担につながってしまいます。
ですから、やみくもに家を大きくしてしまわないためにも、家づくりをする時に、坪単価の高い安い、を重視しないようにしていただければと思います。
かつ、“家の大きさは○坪は欲しい”という考え方も、しないようにしていただければと思います。
これも、やみくもに家を大きくしてしまう大きな大きな原因ですから。

それでは、、、




21.南向きの土地のメリットとデメリット 

南向きの土地は、最も人気がある土地であり、かつ最も資産価値が高い土地であると考えられています。

その理由は、居住スペースに採光を確保しやすい、間取りの自由度が高い、道路から人目につきやすく防犯性が高い、開放的な外観にしやすい、
このように考えられているからなのですが、これらのメリットは、南向きの土地を購入した全ての方に、確実にもたらされるものなのでしょうか?

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サカキバラです。

例えば、
南向きの土地に建つ家の多くは、その恩恵を享受するために、基本的に南側に居室を配置し、それぞれの部屋に大きな窓をつくっています。
しかし、これらは一見、南からの採光を確保しているように思いますが、その窓をカーテンで閉め切らざるを得ません。
外からの視線が気になるからです。

また、直射日光が入ってくる場所が増えれば、家の中が暑くなりやすいし、テレビに光が反射して見にくくなってしまうし、直射日光の中に含まれる紫外線で床や家具が焼けやすくなってしまいます。
そして、こういった理由も合わさって、余計にカーテンを閉め切ったままにせざるを得なくなる、というわけですね。

結果、逆に家の中が薄暗くなってしまいます。

✔︎間取りの自由度は本当に高いのか?

南向きの土地を買う最大の理由は、居住スペースを南に確保しやすいから、です。

となると、
南に居住スペースを配置し、かつ南に配置した部屋の南面には大きな窓を設置することを前提として、間取りを決めていってしまいます。
つまり、南向きの土地を買った時点で、自ずと、ある程度間取りが決まってしまうというわけなので、そう考えると、間取りの自由度も、決して高いとは言えないと思いませんか?

わざわざ採光が確保しやすい南向きの土地を買ったのに、あえて南に居住スペースや窓をつくらないという選択肢をとることが出来るならば話は別ですけどね。

✔︎防犯性は高くなるのか?

南向きの土地は、南側に居住スペースをつくり、かつその南に大きな窓がある家が建つことから、ある意味、防犯性が高い家が出来上がります。外から家の中が丸見えになるオープンな家になるからです。

しかし、こういったお家は、窓を見ただけで家の間取りが分かってしまうし、灯りをつけたままで寝るようにしないと、夜どの部屋を使っていて、どの部屋を使っていないかが、簡単に分かってしまいます。

また、プライバシーを確保するために、目隠しや塀などを庭につくってしまうと、せっかく丸見えになっていた庭を閉じてしまうことになり、逆に防犯性が悪くなってしまいます。

それゆえ、防犯性の高さを維持するためには、プライバシーを犠牲にし続ける覚悟が必要となるか、あるいは常時カーテンが閉まったままの薄暗い家に住み続ける覚悟が必要となる、そして、どの部屋も夜ずっと電気をつけたまま暮らすようにしなければいけない、というわけですね。

✔︎開放的な外観ってどういうこと?

空を眺めることが出来、家の中から庭や緑を眺めることが出来、かつ視覚的に空間の広がりが感じられる開放感たっぷりの室内をつくることが出来れば、毎日をとっても心地よく過ごしていただけると思います。

しかし、この空間をつくることと、外観が開放的であることは一切関係がありません。
外観を開放的につくればつくるほど、外からの視線を防ぐためにカーテンが必要となり、家の中が薄暗くなってしまうからです。
それゆえ、空や外を見ることが出来るようにするためには、そもそもカーテンが必要のない窓をつくらないといけないのですが、実は、それをするのが一番難しいのが、この南向きの土地です。

ですから、こういった点も冷静に考えていただき、土地選びを行うようにしていただければと思います。
実際、南向きの土地は必ずしも一番いいわけでもなければ、最も高い価格で購入したにもかかわらず、最も住みにくい家をつくってしまうかもしれませんから・・・

それでは、、、

20.北向きの土地のメリットとデメリット

北向きの土地の基本的なメリットは、駐車場と庭が分離出来ること、そして、居住スペースが道路と反対側につくれるため、プライバシーが確保しやすいこと、ですが、敷地の奥行きが深くなればなるほど、その恩恵をより享受しやすくなります。

敷地の奥行きが深くなれば、その分、家の南側に庭が確保しやすくなるし、南側に建つ隣家から充分に距離をとることが出来、居住スペースに南からたっぷりと光が入ることから、明るくて開放的で、かつ庭と一体感があるリビングダイニングキッチンをつくりやすいからです。
それゆえ、プロである住宅会社側では、間口に比べて奥行きが深い北向きの土地が、全ての土地の中で最も良い土地である、と言われています。

おはようございます。
simple note 半田スタジオ サカキバラです。

他方、奥行きが浅い北向きの土地は、南側に建つ隣家との距離が近くなってしまうため、南からの光が充分に採れなくなるし、同時に、プライバシー性に優れた庭も充分な広さを確保することが出来なくなります。
つまり、日当たりが悪い、暗い・寒い・ジメジメの三拍子揃った家になりやすく、かつ、北向きの土地のメリットであるプライバシー性が高く安全な庭をつくることも出来なくなってしまう、というわけですね。

これが、一般的に、誰もが北向きの土地を避ける最大の要因となるわけですが、実際、北向きの土地の多くは、奥行きがそれほど広くないため、そのデメリットを諸(もろ)に受けやすくなってしまいます。
不動産屋さんが、土地の奥行きを深くしない理由は、価格設定はそのままで奥行きを深くとろうとすれば、その分、間口を狭めるしかないため、そうなれば土地が細長くなり、結果、見た目が悪くなるし、建てる家の自由度が低くなってしまうからです。

また、奥行きも間口も広くつくってしまうと、最も価格設定を低くせざるを得ない北向きの土地の面積が増えてしまい、結果、不動産屋さんの儲けが減ってしまうからです。

✔︎ネガティブな要素を逆手にとる!

このような理由から、北向きの土地は、南向きの土地に比べて、ずいぶんと安く価格が設定されているわけですが、この“安い”という大きなメリットは、決して見逃してはいけない要素です。

しかし、このメリットを得るためには、暗くなりそう・寒そう・ジメジメしそう・という大きなデメリットをクリアしなければいけません。
例えば、たとえ日当たりが悪いと分かっていても、どうしてもリビングを南につくりたいとお考えであれば、リビングを吹抜けにするという解決策があります。
1階の窓に光が射し込まないのであれば、より高い2階の窓から光を採り込めばいいからです。

また、リビングの位置を南にこだわらないのであれば、リビングを南ではなく北に配置し、そのリビングの南面に大きな窓をつくるという解決策もあります。
南側に建つ隣家から距離が遠くなれば、南からの光をたっぷり採り込むことが出来るからです。

このように、土地が持つデメリットを解決することが出来る手段が『設計』であり、その土地に合わせて間取りを考えることさえ出来れば、たとえ日当たりが悪そうな土地であったとしても、明るく開放的な住まいをつくることが出来ます。
もちろん、プライバシーも完璧に確保しながらです。

ということで、ただ単に、日当たりが悪そうな北向きの土地というだけで、この土地を選択肢から外してしまわないように、注意していただければと思います。

土地選びで“価格が安い”ということは、とってもとっても大事なことですから!

それでは、、、

19.西向きの土地のメリットとデメリット

前回、東向きの土地について、
メリットとデメリットを踏まえながらお伝えさせていただきましたが、引き続き今回は、
西向きの土地について、お伝えしていきたいと思います。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サカキバラです。

まず、西向きの土地のメリットと考えられていることが、『居住スペースを全て南に配置出来る
ということです。
東向きの土地と全く同じですね。

しかし、東向きの土地同様に、全ての部屋を南に配置した場合、2階はまだしも、1階の南の窓から見える景色は、南に建っている家の裏側となります。

つまり、給湯器やエアコンの室外機置き場、また、ゴミ置き場となっているであろう
ゴチャゴチャした汚い景色を眺めて過ごすことになる というわけですね。

あるいは、それを避けるために、 常時カーテンを閉めておく か、余分なコストをかけ目隠しや植栽などをつくる ことで、その汚い景色を防がざるを得なくなってしまいます。

また、西向きの土地は、午後からの日当たりが良さそうに思いますが、その恩恵を受けるために、西面に大きな窓をつくってしまうと、 厳しい西日をずっと浴び続ける ことになります。
となると、夏場、家の中が暑くなりやすく、 結果、光熱費がかさんでしまうことになります。
厳しい紫外線を浴び続けることによって、床材や家具やカーテンなども焼けてしまいますしね・・・

そして、それを防ぐために、結局ずっとカーテンを閉めっぱなしにせざるを得なくなってしまいます
東向きの土地と同じように、周りの人の目も気になるわけですしね・・・
結果、家の中が薄暗くなり、 日中ずっと照明が必要な家になってしまう というわけです。

さらに、西向きの土地は東向き土地同様に、隣家が近くに建っているにもかかわらず、一番南にリビングを配置しようとすれば、 光がほとんど入ってこなくなってしまいます
結果、西からの光も南からの光も充分に採り込むことが出来ない家になってしまうというわけです。
東に家が建っている場合、 午前中も光が採りにくい わけですしね。

✔︎西向きの土地で住みやすい家を建てるには?

大切なことは、周囲から丸見えにならないようにしつつ、家全体が明るくなるように、どのように採光を確保するのか? ということです。
つまり『プライバシーと明るさを両立させる』というわけですね。
そしてそのためには、接道面である西の窓を最小限にしながらも、リビング・ダイニング・キッチンはもちろん、洗面脱衣室や寝室・子供部屋が明るくなるように窓をつくることが出来るよう間取りを考えなければいけないわけですが、これを実現するためには、以下のすべてを頭の中からリセットしていただく必要があります。

・居住スペースは全て南に配置する
・日影には家を建てない
・子供部屋は2階につくる
・水回りは基本的に北に配置する
・階段は日当たりが良い南にはつくらない

多くの方がこの5つを前提として家づくりをしてしまうのですが、実は、これらは住みにくい家をつくる大きな原因となるため、まずは、これらの固定概念を頭の中から一旦取り除いていただくことが大切です。

そして、それが出来れば、間取りの選択肢が一気に増えるし、土地選びもずいぶんと自由度が増します。
土地選びの自由度が増す理由は、この固定概念さえなくなれば、土地の日当たりの良し悪しに関係なくどんな土地でも光が差し込む明るくカラッとした家を建てることが出来るからです。

ということで、西向きの土地でも、間取り次第で明るくて住みやすい家にすることが出来るので、西向きのネガティブなイメージは一旦削除しながら土地選びをしていただければと思います。

それでは、、、