コラム

18.東向きの土地のメリットとデメリット

一般的には、南向きの土地が一番良いと言われていますが、この南向きの土地にもデメリットは存在します。

また、逆に南向き以外の土地は、デメリットが強調されがちですが、北、東、西、それぞれに、その土地ならでは、のメリットも存在します。

おはようございます。
simple note 半田スタジオ サカキバラです。

では今回からは、東・西・南・北それぞれの土地のメリットとデメリットについて考えていきたいと思います。

✔︎東向きの土地について

東向きの土地の場合、まず『朝日が入りやすい』というメリットがあると考えられていますが、このメリットをそのまま取り入れるために、東側に大きな窓をつくってしまったら、

家の中が外から丸見えになってしまいます・・・

そして、それを防ぐためにカーテンをつけざるを得ないし、さらに、そのカーテンを常時閉めておかないといけません

結果、カーテンのせいで、家の中が薄暗くなってしまい日中ずっと照明をつけておかないといけません・・・

また、台風の時に備えてその窓にシャッターまで設置するとなれば、その分コストがかさむだけじゃなく、家の景観までも乱してしまうことになりますが、高いお金を出して建てたお家なので、せめて家の正面ぐらいは美しくしておきたいと思いませんか?

次に、東側接道の土地は、『居住スペースを全て南向きに出来る』というメリットがあると考えられていますが、これは、玄関を南に配置する必要がないからです。

しかし、ここで考えていただきたいことは、“そもそも居住スペースを全て南に配置する必要があるかどうか?”ということです。
全ての部屋を南に配置した場合、2階はまだしも、1階の南の窓から見える景色は、南に建っている家の裏側となります。

つまり、給湯器やエアコンの室外機置き場、また、ゴミ置き場となっているであろうゴチャゴチャした汚い場所を眺めて過ごすことになるというわけです。

あるいは、それを避けるために、リビングの窓のカーテンを常時閉めておくか、余分なコストをかけ、目隠しや植栽などをつくり汚い景色を防がざるを得なくなるというわけです。

また、東向きの土地の場合、隣家が近くに建っているにもかかわらず一番南にリビングを配置すれば、リビングには光が入ってきにくくなります
そして、そうなれば、冬に寒くなりやすく、結果光熱費も高くなってしまいます

いかがですか?

周囲の環境のことを考慮して間取りをつくらないと、本来メリットと考えられているようなことでさえも、逆にデメリットになってしまうということが、よくご理解いただけたのではないでしょうか?

それゆえ、このようなデメリットが生じないよう間取りを考えていかなければいけません。

✔︎そもそも、全室南向きである必要はあるのか?

多くの方が、居住スペースを出来るだけ南に配置しようとしますが、果たしてその必要はあるのでしょうか?

例えば、寝室はどうでしょうか?
あなたは一体何時から何時までこの部屋を使っているのでしょうか?
そして、寝ている時間以外、この部屋で過ごすことはあるのでしょうか?
また、子供部屋に関しても、南向きの部屋である必要があるのでしょうか?
子供部屋を子供部屋として使用する期間は果たして一体どれくらいあるのでしょうか?
そして、子供たちが家を出て行った後は、その部屋をどのようにお使いになるのでしょうか?

これらの部屋は、明るくあるべきではあるもののそのために必ずしも南向きにする必要はないとは思いませんか?

このように部屋の向きを、必ずしも南向きにしなくてよくなれば、ずいぶんと間取りに自由度が出るし、敷地をより有効活用出来るようになり、結果的に、先程挙げた幾つかのデメリットをすべて解消しやすくなります。

ということで、東向きの土地で家を建てる予定の方は、東向きの土地のメリットだけじゃなく、デメリットもよく理解し、出来上がった間取りがその土地で考えられるデメリットを解消出来るかどうかを頭の中でシュミレーションしながら設計図とにらめっこしていただければと思います。

それでは、、、

17.将来のために減らすべき2つの固定経費

家を建てても、お金の不安なくずっと暮らし続けていただくためには、家づくりをキッカケにコツコツとお金を増やしていくことが大切です。

そして、お金を増やしていくために私が一番オススメしていることが、個人型確定拠出年金iDeCoなのですが、これを夫婦そろって上限の23,000円ずつ計46,000円毎月掛けていただくためには、家づくりをするタイミングで見直していただきたい固定費があります。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サカキバラです。

まず、見直していただきたい固定費が、『生命保険料』です。

というのも、家を建てる時には、必ず“団体信用生命保険”という掛け捨ての生命保険に加入することになるからです。つまり、もしものことがあった場合は、住宅ローンはこの保険によって全額返済されることになるというわけですね。
となると、もしものため時に、必要以上に備える必要がなくなります。
もしもの場合、ご主人の収入は丸ごとなくなりますが、最も負担となる住宅ローンの返済はなくなるし、ご主人に掛かっていた費用が全ていらなくなるからです。
車の維持費や生活費や小遣いなど全てが、です。

また、条件さえ満たしていれば、遺族年金が国から支給されることになるし、これに加えて、あなたがずっと働き続けていれば、継続して安定した収入があるため、今後の暮らしで困ることはまずなくなると言っても過言ではありません。
子供たちが大学に行くにあたって、大きなお金が必要になるとしたら、その家を売却して実家で暮らせば、その資金だって充分捻出出来るわけですしね。

そして、もう1つ見直していただきたい固定費が、『家づくりにかける費用』です。

例えば、iDeCoに掛けるお金が、毎月23,000円足りなかったと仮定して、保険を10,000円減らすことが出来たとしたら、家づくりの費用を削ることによって、毎月のローン返済額を13,000円減らせないか?ということを考えていただきたいということです。
そして、毎月の返済額を13,000円減らすためには、35年返済で考えるとしたら、450万円ほど家づくりに掛ける予算を減らす必要があります。

✔︎家づくりの予算の圧縮方法

この場合、家だけで予算を縮めようとするのではなく、土地や外構工事といった費用にも目を向けることで、バランス良く予算を縮めていくようにします。

土地で200万円予算圧縮、家で200万円予算圧縮、外構工事で50万円予算圧縮という風に、です。

そして、それを実現するためには、土地に関しても、また家に関しても、そうすることが出来る現実的な方法を知っていただく必要があります。
土地に関して言えば、土地の日当たりにこだわり過ぎないことと、自分が買うべき土地の広さを知ること、です。
家に関して言えば、自分たちにとって適切な家の大きさを知ることと、予算が上がる要素だけじゃなく、予算を下げることが出来る要素も知ることです。

このようなことをご理解いただいた上で、土地探しを行い、家の設計を行えば、なにかに妥協することなく、450万円もの予算を圧縮することが出来ます。あるいは、それ以上の予算圧縮も可能となります。

ということで、以上の2つの固定費について、当たり前や固定概念から一度脱出していただき、その分固定費を削減することで、コツコツと合理的にお金を増やしていっていただき、家を建てつつも、お金に不安のない状態で、一生暮らし続けていっていただければと思います。

それでは、、、

 

16.銀行と貯金と老後資金と

少子高齢化がもたらす私たちの年金問題の一番の解決策は、『出来るだけ長く働き続けること』ですが、たとえそうしたいと思っていても、みんながみんな、そう出来るわけではありません。
ずっと健康であるかどうかは分からないから、です。
それゆえ、そのリスクを軽減するためにも、若いうちからコツコツとお金を貯めていくことをオススメしています。

そして、家づくりをする時は、将来に向けたライフプランを考えるいいキッカケとなるので、今回は、このことについて、個人的な考え方をお伝えしていこうと思います。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サカキバラです。

貯金という言葉を聞いて、最初に連想する場所は、『銀行』ではないでしょうか?
もちろん、銀行に貯金すれば、時間外にお金を引き出しさえしなければ、預けたお金が減ることはないため、単純に貯めていくだけなら、決してダメなわけではありません。

しかし、効率的にお金を増やしていくと考えると、話は変わってきます。

というのも、1000万円を貯金していたとしても、普通預金の場合、年間で100円しか増えないし、定期預金の場合でも、年間で1000円しか増えないからです。
かつ、その利子を受け取る際に、その増えたお金から約20%税金を引かれるからです。
つまり、ほとんど増えないというわけですね(涙)・・・
(ネット銀行はこの限りではありませんが)

それゆえ、銀行以外の選択肢も持つようにしていただきたいのですが、個人的にオススメなのは、『iDeCo』と呼ばれる個人型確定拠出年金です。
iDeCoは、誰でも60歳までかけることが出来る年金で、毎月23,000円(公務員は12,000円)を上限に、掛けていくことが出来ます。年金であるがゆえに、60歳まで預けたお金を引出すことは出来ないので、その点も理解しておく必要があるのですが、この個人型年金には2つのメリットが存在し、このメリットたちによって、銀行の普通預金に比べると、遥かに効率的にお金が増えていきます。

メリット1:所得控除となる

1つ目のメリットは、預けたお金が全額所得控除になるところです。

つまり、所得税と住民税が安くなるということです。
仮に、毎月23,000円掛けるようにし、あなたが納めている所得税と住民税がそれぞれ10%だとしたら、23,000円×12ヶ月×0.1(10%)=27,600円所得税と住民税がそれぞれ安くなるため、単純に55,200円お金が増えた、という風に考えられます。年間276,000円お金を預けるだけで55,200円もお金が増えるんですから、かなり効率的にお金が増えていっていますよね?

メリット2:運用益も非課税になる

iDeCoに預けた年金は、投資信託の中から自分で商品を選び、運用していくことになります。
そして、銀行の利子同様に、投資信託の運用によって増えたお金には、約20%税金がかかることになるのですが、iDeCoではこの税金がかかりません。
仮に、30年ずっと上限金額を預けていった場合、23,000円×12ヶ月×30年=8,280,000円なのですが、運用によって10,000,000円までお金が増えた場合、増えた1,720,000円に対してかかる税金344,000円(20%)を引かれることなく受け取ることが出来るというわけですね。
(運用益に関しては、預けたお金が逆に減る可能性もあるのですが、長期的に積立てをしていくため、その心配はそうしなくていいと個人的には考えています)

この他、iDeCoは受取時も税制優遇の対象となるため、誰もが加入しておくべきことであると考えています。また、出来れば共働きで働きつつ、夫婦そろって上限金額まで加入することをオススメします。共働きで働き続ければ、国民年金に上積みされる厚生年金の金額も大きくなるし、これに加えて2人そろってiDeCoにも加入していれば、さらにもらえる年金が増えるからです。

といっても、そうはしたいけど23,000円×2人分=46,000円も貯金に回すのは、なかなか大変だと思います。

ということで、次回は、そうするために、家づくりをする時に減らすべき固定費が何かとその理由について、そして方法についてお伝えしていこうと思います。
決して、毎日が楽しくなくなるような苦しい節約をしなければいけないわけではないので、次回も参考にしていただければと思います。

それでは、、、

15.収納づくりもコストを左右する大きな要因

前回お伝えさせていただいたように、家は出来るだけミニマムにつくるべきです。

その最も大きな理由は、もちろん『コスト』なのですが、
今回お伝えさせていただく『収納』もまたいたずらにコストを押し上げてしまう大きな要因となります。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サカキバラです。

“家を建てるなら、収納はたくさんつくりたい・・”

家を建てる誰もが、間違いなくこのようにお考えになるでしょう。
今暮らしているアパートの収納では、全てがおさまりきらず、部屋に溢れてしまっているでしょうしね・・・

そして、予算が許す限り出来るだけ多くの収納をつくりたいとお考えになり、その希望を設計士に伝えます。

✔︎家づくりの落とし穴

しかし、いざプランが出来上がってみると、
あれっ?これだけじゃ足りないんじゃないか?”
と感じてしまいます。

プリントアウトされた間取図をひたすら上から見てしまうと、99.9999%収納が少ないような気がしてしまうからです。
そして、その不安を打ち消すために、床面積を広げることによって、収納の分量を増やそうとします。結果、それに連動して家のコストがどんどん膨れ上がっていってしまいます。

✔︎収納の正しい考え方

このように、収納を『床面積』で判断してしまうと、それに連動してコストが上がってしまうことになるのですが、しかし、それに比例して、より多くのモノが置けるようになるわけではありません。

ましてや、動線をより短くし利便性を高めるために、『通り抜け動線』にされる方がいらっしゃいますが、通り抜けることが出来るということは、イコール『廊下』がそこに出来るということであり、そのスペースを収納として使えなくなるため、床面積とコストは増えたものの、収納量は増えないどころか減ってしまう・・・なんてことになってしまいます。

では、どうすればいいのか?ということになりますが、
この答えは至って簡単で、収納は『壁面積』で考えるということです。

つまり、いかに壁を上手く使ったか?
ということが収納量を大きく左右する要因となるわけですね。

例えば、一般的に天井高は2m40cmありますが、この高さの中に、棚板を2枚しかつけないのと5枚つけたのでは、単純に置ける場所が2倍違ってくることになります。
2枚の場合、3段の収納になるのに対し、5枚の場合、6段の収納になるからです。

また、リビングダイニングキッチンの周辺に置くものは、細々したモノばかりだと思いますが、これらを管理しやすくしようと思えば、奥行きの深い収納をつくるより、奥行きが浅い収納をつくるべきです。
そして、奥行きを半分にし、逆に横幅を2倍にすれば、全く同じ床面積のまま、つまりコストは全く同じのままで収納量を4倍にまで増やすことが出来ます。

また、そもそも家の壁の量を多くすることも大切です。
つまり、必要がない窓はなくすべきである、ということですね。
家の壁が多くなれば、収納として利用出来る壁が増えます。
また、それだけじゃなく、壁が多くなった分、耐震性も高くなるし、窓よりも壁が増えた分、断熱性も気密性も高くなります。

このように壁を上手く使うことを前提とした収納づくりをすることが出来れば、家のコストを上げることなく、収納がたっぷりあるお家をつくることが出来るだけじゃなく、耐震性にも省エネ性にも優れたお家をつくることが出来るようになります。

ということで、間取図をずっと眺めて無駄に床面積とコストを増やしてしまわないように気を付けながら家づくりをしていただければと思います。

それでは、、、

14.予算オーバーに陥る根本的な要因

多くの方が、自分が建てるお家の基準を坪数で判断してしまいますが、その基準に沿って家づくりをしようとすると、家の予算オーバーを招きやすくなります。

その理由は、単純に、家は面積が大きくなればなるほど、それに連動してコストも高くなってしまうからです。
また、無駄に家の面積を大きくしてしまうと、家そのもののコストが高くなってしまうだけじゃなく、その他の全てのコストも高くなってしまいやすくなります。

・光熱費
・家の固定資産税
・メンテナンス費(塗り替え)
・改装費(将来)
・土地の広さ=土地価格
・土地の固定資産税
・外構工事費
といった諸々のコストが、です。

それゆえ、出来るだけミニマムなお家を建てることが、建てた後もずっと、安心して暮らしていくためには最良の方法と言えます。
もちろん、合理的に無駄を削ることで、使いやすさや住みやすさを失わないようにすることが大前提です。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サカキバラです。

では、平屋を建てると仮定してこれについて考えていってみましょう。

平屋のお家を建てる場合、タタミ1枚分あたりにつき、約45万円前後のコストがかかっているため、これを坪で換算するとタタミ2枚=1坪なので、坪当たり約90万円のコストがかかっていることになります。(面積や材料によって差異はあります)それゆえ、同じ平屋を建てるとしても、5坪=10帖面積が違えば、約450万円家の価格が違ってくることになるのですが、実は、あなたの頭の中の思い込みから、10帖分面積を縮めることは、そう難しいことではありません。

例えば、あなたにとって『廊下』は、必要不可欠なものではないと思いますが、意識せず間取りをつくってしまうと、案外出来てしまうのがこの『廊下』です。
それゆえ、この『廊下』を出来るだけつくらないように設計することが合理的な面積カットの第一歩となります。また、平屋の場合、全ての部屋と収納が1階にあることから、2階建てでは当たり前となっているコトを、なくしたり減らしたりすることが出来ます。

まず、なくすことが出来るのが『和室』です。
寝室と子ども部屋が2階にある2階建て住宅の場合、子どもたちが自分の部屋を上手く使えないこと、また、1階がリビングだけでは使い勝手が悪いこと、(親御さんが泊まりに来た時に寝る部屋がない)そして、足腰が悪くなった時に備えて、1階に和室を作らざるを得なくなります。
他方、平屋は寝室も子ども部屋も1階にあるため、こういったことに備えて『和室』をつくる必要がないというわけですね。子供たちが小さいうちは、子供たちは自分の部屋で寝ないでしょうから、親御さんには子ども部屋で寝てもらえばいいわけですしね。

そして、減らすことが出来るのが、寝室や子ども部屋の広さです。
というのも、寝室は文字通り、ただ寝るだけの部屋だからだし、昔のように、タンスやドレッサーといった場所をとる荷物もなければ、寝室の近くに大きなクローゼットをつくることが当たり前となっているからです。
また、子ども部屋に関しても、無駄に大きくつくる必要はないと思いませんか?
子供たちはやがて家を出て行くため、そうなれば、この部屋を持て余すようになる可能性が高いわけですからね。

いかがですか?
これらの中でなくてもいいかな?と思ったものを減らしていけば、あっという間に10帖ぐらい削ることが出来ます。もちろん、予算が許すのであれば、和室もつくればいいでしょう。また、寝室や子ども部屋も広くつくればいいでしょう。
しかし、資金計画の結果、予算にゆとりがないとしたら、これらは合理的に考えるべき要素となります。ということで、家づくりをする時に、『○○坪ぐらいの広さが欲しい』という価値観で、進めていかないようにしていただければと思います。

家は、大きくなったから使いやすく住みやすいというわけでもなければ、小さくなってしまったから、使いにくく住みにくいというわけでもありませんから。

それでは、、、

13.家の予算の基本的な考え方

家づくりの予算は、自己資金が多いか少ないかによって、大きな差が生まれます。

例えば、
家づくりの総予算が3500万円だとしたら、自己資金が1000万円あれば、銀行からの借入れは2500万円で済むため、これを35年返済で試算してみると、毎月の返済は約70,000円となるのですが、自己資金が100万円だとしたら、銀行から3400万円借入れせざるを得なくなり、毎月の返済は約100,000円となってしまいます。
それゆえ、自己資金100万円のあなたが、無理なく支払っていくことが出来る金額が、毎月70,000円だとしたら、あなたは900万円予算を圧縮する必要があります。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サカキバラです。

しかし、900万円もの予算を、家だけで圧縮しようとしても100%不可能です。
2000万円であれば1100万円にしないといけないし、1800万円であれば900万円にしないといけないわけですからね。

とてもじゃないけど家なんて建てられません・・・

この場合、家だけで予算を圧縮することを考えるのではなく、家はもちろん、土地や外構工事の予算も同時に見直す必要があります。
家で予算を400万円圧縮、土地で予算を400万円圧縮、庭で予算を100万円圧縮という感じですね。

具体的に3500万円の総予算が、土地代として1000万円、家代として2100万円、庭代として200万円、諸経費として200万円、だとしたら、↓
土地代を600万円、家代を1700万円、庭代を100万円、諸経費を200万円、といった感じに、それぞれの予算を圧縮していかなくてはいけません。

となると、必然的に土地を探す地域を変えざるを得なくなるかもしれないし、あるいは地域変更が無理なら、土地面積を小さくするか、あるいは、形や日当たりが悪そうな、いわゆる条件の悪い土地を探さざるを得ません。

また、家に関しても、使う材料や設備のコストを抑えると同時に、面積を小さくすることによって、コストを抑えざるを得なくなります。外構に関しても、余分な装飾工事を施さなくていい家にする、また、土地に無駄な余白をつくらないようするなどの工夫が必要となってきます。

とはいえ、、、

✔︎そもそも予算を圧縮して、いい家が建つのか?

と多くの方がお感じになるでしょうし、その不安から家づくりを諦めてしまうかもしれません。
あるいは、そんな予算じゃ無理だからと、無理な予算で家づくりをしてしまうかもしれません。

確かに、土地の予算が少なくなれば、みんなが買っているような新規分譲地に手出しすることは出来なくなるかもしれません。
みんなが買っているような日当たりが良い土地や、形がきれいな土地ではなく、その真逆の条件が悪い土地にせざるを得ないかもしれません。
しかし、家の明るさや開放感は、実は、土地の日当たりの良し悪しに左右されるものではありません。
また、住み心地の良さや使い勝手の良さも、土地の形に左右されるものでもありません。

現に弊社のお客様は、土地予算を数百万円も圧縮しながら、家づくりをされている方がほとんどです。そして、土地の条件の悪さを要因として、明るさや開放感が失われてしまった家は一軒もありません。

家に関しても予算を縮める最良の方法は、家の面積を縮めることですが、面積を縮めたからといって、収納不足に陥るわけでもなければ、使い勝手が悪くなるわけでもなく、事実、弊社のお家は非常に居住性に優れています。
また、明るさ、開放感、居住性の向上だけじゃなく、同時に、プライバシーや防犯性にも優れた住まいになっているし、それが結果的に、庭の工事費用を抑える大きな要因にもなっています。

デザイン性の向上という成果によって、です。
きっと、あなたの家づくりの視野が一気に広がるはずです!

それでは、、、

12.予算オーバーの原因

前回お伝えさせていただいたように、事前に資金計画をしていないまま土地を探してしまうと、ほぼ確実に予算オーバーしてしまうことになり、結果、最良の住宅ローン選びが出来なくなってしまいますが、これは土地に限らず家にも同じことが言えます。
また、事前に資金計画をしていないまま家づくりを進めてしまうと、純粋な土地代金や建物代金以外にかかる費用を具体的に把握出来ていないため、これが予算オーバーの原因となり土地や建物の予算オーバー同様に、仕方なく住宅ローンで帳尻を合わさざるを得なくなってしまいます。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サカキバラです。

例えば、土地を購入する時には、土地代金だけが必要なのではなく、不動産屋さんに支払う手数料や、水道を利用するための権利金や、名義を自分に変えてもらうための費用といったさまざまな経費がかかってきます。
それゆえ、土地を購入する時には、土地代金以外にもこういった費用がどれくらいかかりそうなのか?ということも、検討材料に加えなければいけないのですが、資金計画をしていない無知な状態で土地を探してしまうと、これらの費用がスッポリと抜け落ちてしまうことになります。

ネットや雑誌に乗っている価格は、純粋な土地代金だけであり、別途でどんな費用が必要になるかまでは、丁寧に記載してくれていませんからね。また、家の費用に関しても、地盤改良費用や外構工事代金といった費用はもちろん、会社によっては、当然のごとく建築費用に入っているだろうと思ってしまう費用(設計料や照明器具代など)ですら含まれてないことが多々あるため、資金計画をすることによって、全体でかかる費用をしっかり把握していないと、後からとんでもない予算オーバーを招く恐れがあります。

さらに、住宅ローンを借りるにあたって必要となる経費関係も、選ぶ商品や利用する銀行によって異なってくるし、火災保険1つをとっても、建物の構造、補償範囲、かける年数、範囲などによって、また、地震保険の加入の有無によって異なってきます。

購入する家具や家電類なども人それぞれですが、購入するエアコンの台数、買い替える家電・家具、新たに購入する家電・家具なども、もちろん家づくりに必要な費用なので、これらもあらかじめ計画し、予算を確保しておくようにしないと、大幅な予算オーバーを招いてしまうことになるんですよね・・・

✔︎“資金計画は家づくりの要”

このように、家づくりには、土地や家以外にもさまざまな経費がかかるため、また、それらの費用がご家族によって全然違うため、家づくりを進めていく前に、これらを把握するために資金計画をしておくべきです。
仮に、資金計画をしていないまま家づくりを進めてしまうと、あなたにとっての理想の予算から、大きくオーバーしてしまうことになるでしょう。

そして、その帳尻を合わすために、選ぶべきじゃない住宅ローンを選ばざるを得なくなるか、あるいは、返済負担を上げざるを得なくなってしまいます。選ぶべきじゃない住宅ローンを選べば、ずっとリスクを抱えたまま生活していくことになるし、もし返済負担が大きく上がってしまったら、非常に苦しい生活をする羽目になってしまいます。
また、子供や将来のために貯蓄する余裕もなくなってしまいます。

いずれにしても、心と財布に余裕を持ちながら、豊かに暮らしていくことが出来なくなってしまうということです。

ということで、家づくりをする前にはまず資金計画をすること、そして、それを自分だけですることが難しいなら、ファイナンシャルプランナーか、お金の知識が豊富な住宅会社の方にしてもらった上で家づくりをしていただければと思います。

それでは、、、

11.一番多い家づくりの失敗談

最良の住宅ローンを選ぶことが出来ない一番の理由は、

“住宅ローンの情報に乏しい”

ことなのですが、家づくりの進め方を間違えてしまうこともまた、選ぶべきではない住宅ローンを選んでしまう大きな要因となります。
それゆえ、家づくりをすると決めたら、まずは正しい進め方を知ることから始めなければいけません。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サカキバラです。

家づくりは、まず資金計画からはじめ、予算決めをしっかりと行った上で進めるべきです。
家だって他のモノと同じように、自分自身の予算を分かった上で、予算に合わせて選ぶのが基本ですからね。

しかし、資金計画もままならないまま、見切り発車で家づくりを行ってしまっている方が数多くいらっしゃいます。そして、その典型的な形が、、、

“土地を先に選んできてしまう”

ということです。土地を先に選んでしまった場合、どうしても土地に予算を掛け過ぎてしまいます。その結果、家に掛けられる予算が大幅に減ってしまう、あるいは、住宅ローンの借入額を大幅に増やさざるを得なくなってしまいます。

例えば、あなたが、毎月無理なく支払っていくことが出来る返済額から逆算した借入額が2500万円で、あなたが準備出来る自己資金が300万円だとした場合、あなたは2800万円という総予算の中で家づくりを行うべきです。そして、その中で、土地や家以外にかかる経費の合計が300万円で、外構工事(庭の工事)にかかる費用が100万円で、家にかかる費用が1800万円だとしたら、あなたが土地に使える予算は600万円ということになり、本来はその予算の範囲内におさまるように土地探しをしなければいけません。

しかし、土地を探す前に資金計画をしてなかったとしたら?
あなたが住みたいと考えている地域の土地相場が1000万円ぐらいだとしたら?
また、あなたの友人・知人の多くが、1000万円ぐらいで土地を購入しているとしたら?

土地には、それぐらいの費用がかかるのが普通だと思ってしまい、当たり前のように1000万円を基準として土地探しを行い、1000万円を超える土地を購入してしまいます。
結果、400万円予算オーバーをした状態で、家づくりを進めざるを得なくなってしまいます。毎月の返済に換算すると、ざっと12,000円前後の予算オーバーです。しかも35年間ずっと、です。

✔︎でも、返済負担は上げたくない・・・

予算にゆとりがあるのなら、その負担を上げることも出来ますが、もしあなたが返済負担を上げたくないとしたら?その方法は、より金利が安い住宅ローンを選ぶしかありません。つまり、本当は全期間固定で住宅ローンを選びたいのに、毎月の返済がキツいからという理由で、固定に比べて金利が安く設定されている変動金利を選ばざるを得なくなってしまうというわけです。
結果、目先の返済はなんとかクリア出来たとしても、将来、金利が上がってしまうかもしれないというリスクをずっと背負ったまま暮らしていかざるを得なくなってしまいます・・・

これを防ぐ方法は、最初に資金計画を行うことです。そして、きちんと予算を設定した上で、家づくりを進めていくようにすることです。ということで、これから土地探しをしようと思っているあなたは、資金計画をしてもらった上で、探すようにしていただければと思います。

これが家づくりの基本中の基本ですから!

それでは、、、

10.金利の低さだけで選んではいけない?

住宅ローンを選ぶ時は、出来るだけ金利が低い銀行や商品にすることを心がけるべきなのですが、とはいえ、金利の低さだけに着目してしまうと、本来選ぶべきじゃない商品を選んでしまうかもしれません。

それゆえ、まずは、住宅ローンに対する基本知識を身につけていただき、商品の特徴を、ある程度ご理解いただくことが大切となります。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サカキバラです。

住宅ローンには、景気の良し悪しに連動して金利が変化する『変動型』と、景気の良し悪しに関係なくずっと金利が変わらない『固定型』の2つの商品があります。そして、ほぼ全ての銀行がこの両方を取り扱いしています。

『変動型』の特徴としては、メリット面では、『固定型』に比べて金利が低めに設定されていることと、『固定型』に比べて最初にかかる手数料が少ないこと。デメリット面では、金利が変動するため、返済金額がずっと一定ではないことと、その際、急激に負担が増加するリスクがあるということ、です。

一方で、『固定型』の特徴としては、メリット面では、返済期間中ずっと金利が変わらないため返済金額がずっと一定となり、ライフプランが立てやすく安心感があること。デメリット面では、『変動型』に比べて金利が高めに設定されていることと、『変動型』に比べて最初にかかる手数料が多く、結果、その分家に掛けられる予算が減ってしまうこと、です。

そして、それぞれのメリットとデメリットをご理解いただいた上で、自分に合った商品を選ぶようにしなければいけないのですが、多くの方が、あまり商品について理解していない状態で、住宅ローンを決めてしまっているのではないでしょうか?

✔︎金利の低さのみにフォーカスしてしまうと・・・

また、単純に金利の低さにこだわって住宅ローンを決めてしまうと、本来は『固定型』を選ぶべきであるのに、間違って『変動型』を選んでしまうことになります。
固定型と変動型では、金利差が0.3%〜0.6%ぐらいあるため、これを毎月の返済額に試算してみると、けっこう返済金額が変わりますからね。
(3000万円を35年返済で借りると仮定して、金利が0.9%と1.4%では毎月7,098円違ってきます)
しかし、このような選び方をしてしまうと、後々、家計を苦しめることになるかもしれません。

仮に、10年後金利が大幅に上がってしまったとしたら・・
そして、返済負担が20,000円も上がってしまったとしたら・・
でも、給料は上がるどころか天引きが増え、逆に減ってしまっていたとしたら・・
さらに、子供たちの成長に伴い、さまざまな出費が増えてしまっていたとしたら・・

そう考えると、ゾッとしませんか?

とはいえ、そんな場合でも、銀行としっかりと交渉をすることで、金利上昇を最小限に抑える、あるいは、別の銀行で借り換えをすることで、返済負担を上げないようにするなど、リスクを軽減する工夫はあるんですけどね。

『変動型』だからリスクがあるわけではないのですが、しかし、変動型は金利変動に伴う返済負担アップのリスクがあるため、そのこともご理解いただいた上で選ぶべきです。

ということで、住宅ローン選びをする時に大切なのは、金利の低さなのですが、そこだけに着目して選んでしまい、結果的に後々大変なことにならないように気を付けていただければと思います。

それでは、、、

9.庭の工事費用を増やしてしまう3つの要因

家づくりの資金計画を最も狂わせやすいのは、外構工事(庭づくり)と言っても過言ではありません。

というのも、最初の資金計画の段階では、家の予算を圧迫しないようにするために、少なめに予算を設定するものの、いざ打ち合わせ段階になると、あれやこれやとたくさんの要望が生まれてくるからです。
それゆえ、せっかく立てた資金計画を狂わさないようにするためにも、外構工事費用が膨らまないように、家づくりを計画していかなければいけません。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サカキバラです。

まず、外構工事の予算を膨らまさないようにするためには、敷地に無駄に多くの余白をつくらないようにすべきです。そして、そのためには、2階建てありきで家づくりをするのではなく、平屋を基本として家づくりをするようにすべきです。
つまり、敷地を有効利用しながら家づくりをすべきだということですね。

例えば、あなたが家を建てる土地が50坪として、そこに1階だけで30坪まで建てていいとしたら、そして、あなたが建てようと思っている家が、その面積より小さくて済むのであれば、2階建てという選択肢だけじゃなく、平屋という選択肢も考えてみてもいいということですね。(もちろん駐車場の兼ね合いもありますが)
28坪の総2階建ての家を建てるのと、28坪の平屋の家を建てるのでは、敷地の残り面積は14坪も違ってくるわけですからね。つまり、敷地を有効利用し1階を大きくすれば、単純に、その分外構工事費用が安くなるというわけですね。

また、敷地に無駄な余白をつくらないためには、無駄に広い土地を買わないことも非常に大切なことです。土地が広くなれば、必然的に境界の距離も長くなってしまい、結果、その工事費用もかさむことになるし、敷地に出来る余白もよりいっそう増えてしまい、工事面積がその分増えてしまうからです。

また、土地の面積を広げると、土地取得費と外構工事費用を高くしてしまうだけじゃなく、後々ずっと払い続けることになる固定資産税も高くしてしまいます。つまり、イニシャルコストを高めるとともに、ランニングコストをも高めてしまうというわけですね。庭が広い分、草抜きや庭の手入れにも、余分な手間がかかってしまいますしね。

そして、外構工事費用を膨らまさないために、なにより大切なことは、庭に余分な工事をしなくていいような家を建てることです。

例えば、明るさを確保するために、周囲に向かって大きな窓をつくることが家づくりでは当たり前となっていますが、このようなお家は、実際それほど明るくない場合がほとんどです。外から丸見えになってしまうため、カーテンを閉め切ってしまうからです。
また、厳しい日差しを避けるため、常時シャッターを閉め切ってしまうからです。

では、カーテンやシャッターを閉め切らずに暮らそうと思えば、明るくて開放的な家で暮らそうと思えば、一体どうすればいいのでしょうか?

この場合、大きな窓の向こうには、それなりの目隠しをする必要がありますよね?植栽や塀などに費用を掛けて、です。そして、これらの工事費用に、思っている以上に多額に工事費用が必要となり、結果、予算が大きく狂ってしまう、というわけです。

庭に余分な工事をしなくていいようにするためには、明るさと同時にプライバシーも確保出来るお家を建てる必要があります。プライバシーが確保されたお家は、カーテンにかかるコストも大幅にカット出来ます。大きな窓を周囲から丸見えにならないようにつくるからです。プライバシーが確保されたお家は、周囲に向かってつくる窓は、主に風を採り込むことを目的としているため、小さめの窓が中心となっており、結果的に周囲からの視線を気にする必要がなくなるし、かつ、周囲から間取りが全く分かりません。

プライバシーが確保されたお家は、家の外観が美しくなります。周囲に向かってつくる窓が少なくなるからです。結果、家の外観を惹き立てるための装飾をする必要が一切なくなり、必要最小限の外構工事だけすれば済みます。

また、家の外壁が、境界につくる壁と同じ役割を果たしてくれることになるため、境界工事にかかる費用をも抑えることが出来ます。

いかがですか?

以上の3つのルールを守れば、外構工事の予算を最小限に抑えることが出来るし、資金計画で設定した予算を大幅に狂わせるようなこともなくなります。
ということで、大切なお金を無駄に多く使わないようにするためにも、以上のことを覚えておいてくださいね。

それでは、、、