2024年 3月 の投稿一覧

156.変動・固定の向き不向き

変動金利と固定金利ではどっちが得なのか というご質問を受けることがあるのですが、 正直な話、その結果は終わってみるまで分かりません。
しかし、住宅ローンを選ぶにあたり 自分にとっての向き不向きは知っておいた方がいいと思うので、 今回はそれに関して個人的な見解を述べていきたいと思います。

おはようございます。
SIMPLENOTE半田スタジオサイトウです。

では、まずは変動金利を選んでもいい方から お伝えしていきたいと思います。
ちなみに「でもいい方」という言い方で 分かった方もいらっしゃるかもしれませんが、 僕自身は基本的に固定金利を選んだほうがいいと思っています。
理由は、説明の途中にお話ししたいと思うので、 そのまま読み進めてください。

✔︎土地があり、かつ自己資金が多い方

ズバリ僕自身が変動金利を選んでもいいと思っている方は、 これに該当する方のみです。
つまり、実家に土地があるか、 あるいは土地を親が買ってくれるため、 自らのお金で土地を買う必要がない人であり、 かつ、たくさん貯金があり親からも援助がもらえる方です。
理由は簡単で、 借入が少なくなれば返済期間を短くすることが出来、 後々金利が上がったとしても 返済負担が急激に上がらないからです。

具体的にはこんな感じです。
土地代0円
建築代2500万円
外構工事費100万円、
諸経費200万円、
合計2800万円、
貯金500万円、
親からの援助500万円、
借入1800万円、
という感じですね。
この場合、返済を20年で設定しても 月々の返済は79,609円となるため、 今の家賃と同水準ぐらいという方も多いのではないでしょうか? (10年固定の0.6%として試算)
また、10年固定の住宅ローンは 10年後確実に金利が上がるのですが、 仮にそうなったとしても返済負担はさして上がりません。
10年後には元本が半分ぐらいまで減っているからです。
そんなわけで、土地がありかつ自己資金が多い方は 変動金利を選んでもいいと思っている次第であります。

✔︎返済期間は短い方がいいのか?

とはいえ、僕自身はこのような方でも 20年返済ではなく35年返済にすることを推奨しています。
理由は、35年返済にすると返済金額が47,525円となり、 浮いた32,084円を貯金や積立投資に回すことが出来るからです。
また、住宅ローンには団体信用生命保険という 掛け捨ての定期保険がかかっているため、 わざわざ早く返済してその保証を外すこともないというのも 返済を短くする必要がないと思っている理由です。
おそらく私たちは70歳や75歳まで働くのが普通になるでしょうしね。
さらに、家を建てると 住宅ローン控除によって払った所得税や住民税を 国から当初の13年間返してもらえる制度があるのですが、 借入残額が多いほどより多くのお金を返してもらえるので、 この観点からも返済を短くする必要はないとも言えます。

以上のような理由から、 僕自身は返済期間も短くする必要はないと思っているのですが、 投資に抵抗があるとか、ローンがある状態が嫌だ という方もあると思うので、 あくまで自由に選んでいただけたらと思います。

✔︎土地を買い、自己資金が少ない方

では、続いて固定金利を選んだ方がいい方ですが、 こちらに関しては先程の真逆の方です。
つまり、土地も自分で買わないといけない、 かつ、親からの援助もなく(少なく)、 貯金もない(少ない)という方ですね。
この場合、どうしても借入金額が大きくなってしまいますからね。
少なくても3000万円、多いと4000万円オーバー という方も決して少なくないのではないでしょうか。 ゆえ、固定一択の方には借入金額が少しでも減るように 家づくりをしていただきたいと考えています。 3500万円を1.2%の金利で借りた場合、 102,096円も毎月返済しなければいけないし、 4000万円ともなると116,681円も 毎月返済しなければいけませんからね。
ゆえ、後者の方には家づくりの予算を 少しでも抑える努力をすることを推奨しているのですが、 その具体的なやり方については 次回の太陽光発電の話の後に 数回にわたってしていきたいと思っているので、 ぜひ次回以降もご覧いただければと思います。

155.住宅ローン選びで大事な2つのコト

家を建てるとなれば、 ほとんどの方が住宅ローンを利用すると思いますが、 この住宅ローン金利は高いより 安いに越したことはありませんよね。
仮に3000万円借りるとした場合、 0.6%という金利で貸してくれるのと 1.2%という金利で貸してくれるのとでは、 毎月の返済が8,302円も違うし、 利息を35年トータルすると3,486,840円も違いますからね。 そんなわけで、多くの方があっさりと 安い金利を選んでしまうのですが、 果たしてホントに金利は安い方がいいのでしょうか? そこに落とし穴はないのでしょうか?

おはようございます。
SIMPLENOTE半田スタジオサイトウです。

では、今回は貯金・保険の話に引き続き、 住宅ローンのコトについてお伝えしていきたいと思います。

✔︎理解しておくコトはたった2つだけ

住宅ローンで知っておくべきコトはたった2つだけ。 1つが住宅ローンの種類とそのメリットとデメリット。 そしてもう1つがそれを踏まえた上で あなたがどれに向いているのかということです。
まず住宅ローンの種類ですが、大きく分けると 「変動金利」と「固定金利」のたった2つしかありません。
変動金利とは、文字どおり途中で金利が変動するローンで、 固定金利はその逆で最後まで金利が変わらないローンです。 「フラット35」という住宅ローンが固定の代表的な商品ですね。
ちなみに、 地方銀行が取り扱っている変動金利の住宅ローンは、 「3年固定」とか「10年固定」とパンフレットに書かれているため、 固定と誤解しそうになるのですが、 変動金利なので間違えないようにしてください。

では、まずは「変動金利」について 分かりやすく説明していきますね。
先程の3年固定や10年固定ですね。
これらの最大のメリットは、 固定金利よりも金利が安いということです。
つまり、冒頭でもお伝えした通り、 同じ金額を借りるとしたら 毎月の返済が安くなるというわけですね。 そして、返済が終わるまでずっと 固定よりも金利が安い状態が続いた場合、 固定に比べて圧倒的に利息が少なく済むことになります。
しかし、そう上手くいくかどうかが誰にも分からないのが 変動金利の怖いところでありデメリットでもあります。
過去にバブルがはじけて以来、 日本はずっとデフレが続き物価が上昇せず、 金利も低い水準を推移しているので、 もしかしたら、35年後も変わらず こんな状態かもしれないのですが、 とはいえ、これから先のことなんて 誰にも予測出来ませんからね。
また、変動金利で知っておかないといけないことが、 3年や10年という固定期間が終わる時、 金利が上がるということです。
それゆえ、変動金利を選ぶ場合、 その期間が満了する時に銀行と金利の交渉をするか、 あるいは他の銀行に借り換えるか、 あるいは繰上げ返済をすることで返済負担が増えないようにする、 のいずれかを選択しなければいけません。
ざっと言うとこれらが変動金利の特徴です。

あとは、銀行によって設定されている金利が微妙に違うこと、 交渉やその人の属性(仕事・会社・収入など)によって 金利が違ってくるといったところでしょうか。
では、続いて「固定金利」について。 固定金利に関しては変動金利より金利が高く設定されていて、 かつ、変動金利のように人によっては金利が安くなる ということは基本ありません。
それゆえ、パンフレットやネットに 記載されている金利がそのまま適用になるという感じです。

また、固定金利を選ぶ場合、 融資手数料という手数料がどの銀行でも余分に発生するのですが、 この手数料は変動金利には存在しないので、 この分、家そのものに掛けられる費用が減ってしまうというのも 固定金利のデメリットとなります。
要するに、固定金利を選ぶ場合、 変動金利に比べて 家そのものに掛けられる予算が減るにもかかわらず、 返済額は大きくなってしまうというわけですね。
そして、その変わり返済額はずっと一定となるため、 安心感があるという感じですね。
これが固定金利の特徴です。

住宅ローンは大きく分けるとこの2つしかないのですが、 自分はどっちが向いているか なんとなくお分かりいただけましたか?
では、次回は変動を選んだ方がいい人 固定を選んだ方がいい人について 個人的な見解を述べていきたいと思います。