156.変動・固定の向き不向き

変動金利と固定金利ではどっちが得なのか というご質問を受けることがあるのですが、 正直な話、その結果は終わってみるまで分かりません。
しかし、住宅ローンを選ぶにあたり 自分にとっての向き不向きは知っておいた方がいいと思うので、 今回はそれに関して個人的な見解を述べていきたいと思います。

おはようございます。
SIMPLENOTE半田スタジオサイトウです。

では、まずは変動金利を選んでもいい方から お伝えしていきたいと思います。
ちなみに「でもいい方」という言い方で 分かった方もいらっしゃるかもしれませんが、 僕自身は基本的に固定金利を選んだほうがいいと思っています。
理由は、説明の途中にお話ししたいと思うので、 そのまま読み進めてください。

✔︎土地があり、かつ自己資金が多い方

ズバリ僕自身が変動金利を選んでもいいと思っている方は、 これに該当する方のみです。
つまり、実家に土地があるか、 あるいは土地を親が買ってくれるため、 自らのお金で土地を買う必要がない人であり、 かつ、たくさん貯金があり親からも援助がもらえる方です。
理由は簡単で、 借入が少なくなれば返済期間を短くすることが出来、 後々金利が上がったとしても 返済負担が急激に上がらないからです。

具体的にはこんな感じです。
土地代0円
建築代2500万円
外構工事費100万円、
諸経費200万円、
合計2800万円、
貯金500万円、
親からの援助500万円、
借入1800万円、
という感じですね。
この場合、返済を20年で設定しても 月々の返済は79,609円となるため、 今の家賃と同水準ぐらいという方も多いのではないでしょうか? (10年固定の0.6%として試算)
また、10年固定の住宅ローンは 10年後確実に金利が上がるのですが、 仮にそうなったとしても返済負担はさして上がりません。
10年後には元本が半分ぐらいまで減っているからです。
そんなわけで、土地がありかつ自己資金が多い方は 変動金利を選んでもいいと思っている次第であります。

✔︎返済期間は短い方がいいのか?

とはいえ、僕自身はこのような方でも 20年返済ではなく35年返済にすることを推奨しています。
理由は、35年返済にすると返済金額が47,525円となり、 浮いた32,084円を貯金や積立投資に回すことが出来るからです。
また、住宅ローンには団体信用生命保険という 掛け捨ての定期保険がかかっているため、 わざわざ早く返済してその保証を外すこともないというのも 返済を短くする必要がないと思っている理由です。
おそらく私たちは70歳や75歳まで働くのが普通になるでしょうしね。
さらに、家を建てると 住宅ローン控除によって払った所得税や住民税を 国から当初の13年間返してもらえる制度があるのですが、 借入残額が多いほどより多くのお金を返してもらえるので、 この観点からも返済を短くする必要はないとも言えます。

以上のような理由から、 僕自身は返済期間も短くする必要はないと思っているのですが、 投資に抵抗があるとか、ローンがある状態が嫌だ という方もあると思うので、 あくまで自由に選んでいただけたらと思います。

✔︎土地を買い、自己資金が少ない方

では、続いて固定金利を選んだ方がいい方ですが、 こちらに関しては先程の真逆の方です。
つまり、土地も自分で買わないといけない、 かつ、親からの援助もなく(少なく)、 貯金もない(少ない)という方ですね。
この場合、どうしても借入金額が大きくなってしまいますからね。
少なくても3000万円、多いと4000万円オーバー という方も決して少なくないのではないでしょうか。 ゆえ、固定一択の方には借入金額が少しでも減るように 家づくりをしていただきたいと考えています。 3500万円を1.2%の金利で借りた場合、 102,096円も毎月返済しなければいけないし、 4000万円ともなると116,681円も 毎月返済しなければいけませんからね。
ゆえ、後者の方には家づくりの予算を 少しでも抑える努力をすることを推奨しているのですが、 その具体的なやり方については 次回の太陽光発電の話の後に 数回にわたってしていきたいと思っているので、 ぜひ次回以降もご覧いただければと思います。

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