149.頭金は入れたほうがいいのか?

資金計画の時に よく質問されることの一つが 「頭金を入れた方がいいのかどうか?」 ということです。
もちろん、入れなかった頭金を そのまま銀行の口座の中に ずっと眠らせておくつもりなら、 99.9999%入れた方がいいのですが、 (住宅ローン金利1%に対して、 普通預金金利が0.001%だからです)
今回は、少し違った視点から この答えを考えていってみたいと思います。

おはようございます。
SIMPLENOTE半田スタジオサイトウです。

では、総予算を3500万円として、 500万円を頭金として入れる場合と 全く入れない場合とで比較してみましょう。
それぞれ35年返済、全期間固定型、金利1%で 数字をはじき出していきますね。

✔︎頭金を入れない場合

この場合、 毎月の返済額は98,799円となり、 総支払額が41,495.820円となります。 (98,799円×12ヶ月×35年) つまり、支払利息は 6,495,820円だということですね。

一方で、一切手をつけてない、 頭金として準備していた500万円を、 今後35年間、毎月コツコツと 積み立て投資していくと仮定します。

500万円÷35年÷12ヶ月=11,905円を、 毎月積み立てていくというわけですね。

そして、その運用利率が毎年約2%だとしたら、 ざっくりと計算してみると、 この500万円というお金は、 35年後には約2倍の1000万円 にまで増えることになります。
では続いて、この比較対象として、 頭金として500万円入れた場合、 どうなるのかについて 計算していきたいと思います。

✔︎頭金を入れる場合

この場合、 借入額が3000万円となるので、 海月の返済額は84,685円となり、 3500万円借りた時よりも、 毎月の返済額が14,114円少なくなります。
そして、総返済額が35,567,804円となるので、 支払利息が5,567,804円となり、 3500万円借り入れする時よりも、 928,016円少なくなります。

では、毎月のフローとなる この14,114円を先程と同じように、 今後35年間、毎月積み立てし、 同じ利率(2%)で増えていったとしましょう。
となると、 14,114円×12ヶ月×35年=5,927,880円 が約2倍に膨れ上がることになるので、 ざっと35年間で600万円弱増えた ということになります。

✔︎そんなこんなで結論

こうやって数字で表してみると 非常に分かりやすいのですが、 頭金は入れないよりも 入れた方がいいということが お分かりいただけたのではないかと思います。
この例で言うなら、頭金を入れた方が 利息を約90万円圧縮しつつ、 積み立てによって約100万円 余分にお金が増えているわけですからね。
もちろん、この比較は選ぶ住宅ローンの種類や、 積み立ての方法によって違ってくるので、 一概には言えないんですけどね。

とはいえ、 単純に理屈で考えてみたところ、 頭金は入れないよりは入れた方が よりお金を手元に残しやすくなる ということなので、 もし、それに迷っているようならば、 頭金は入れるようにしてもらえたら いいんじゃないかなと思います。
ただし! 頭金を入れるからといって、 不用意に予算を上げてしまわないようにだけ 注意していただければと思います。
手元に残る貯金はなくなってしまうわ、 毎月のフローもなくなってしまうわ、 では増やす元手がなくなってしまうだけですからね。

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