87.家づくりと資産形成の両立

いま巷では資産形成が必要だと言われていますが、 その理由は、大きく分けると以下の2つに集約されています。
まず1つ目の理由が、 勤労収入が減る一方で私たちの負担は増えていること。
そしてもう1つの理由が、 銀行に預金していても全くお金が増えないことです。
そんなわけで、 これから家を建てる方はもちろん、 誰もがコツコツと資産形成をしていく 必要があるというわけですね。 「銀行への預金」ではなく 「積立投資」という手段を使って、です。

おはようございます。
SIMPLENOTE半田スタジオサイトウです。

では今回は、この2つの理由について もう少し深くお伝えした上で、 具体的にどうすべきかについて 考えていきたいと思いますので、 どうぞ最後までお付き合いいただければと思います。

✔️可処分所得が減っているという現実

資本主義国家であるにもかかわらず、 残念ながら日本はアメリカのように 右肩上がりで経済が成長しておらず、 結果、給料が全くと言っていいほど上がっていません。

実際、国税庁が発表している 「民間給与実態統計調査書」によると、 サラリーマンの平均給与は、 1997年の467万円をピークに下降の一途をたどり、 2018年では441万円まで下がっています。
一方で昨年財務省が発表した国民負担率は、 (税金、年金、健康保険などの社会保険料の負担の割合) 44.6%と過去最高水準となっており、 かつ、恐ろしいことにこの数値は年々更新されていっています。

その上、消費税も増税されたため、 社会保険に加えて日々の生活の負担も 確実に重くなってきていますしね。
このように、 家計の収支バランスは年々悪化していっており、 可処分所得(自分たちが自由に使えるお金)が どんどん減っていっているという状況が現在の日本です。

✔️どん底状態に沈んだ金利

そして、経済が成長していないことで 引き起こっていることが銀行の預金金利の低下です。
おそらく銀行にお金を預けていても 全く増えないことは周知の事実かと思いますが、 その数値たるや絶望的な状況です。

具体的な話をすれば、 リーマンショック前の2007年12月の 定期預金金利は0.4%、 普通預金金利は0.198% だったのに対し、 現在の定期預金金利は0.002%、 普通預金金利は0.001%となっており、 現在、銀行に1000万円貯金したとしても、 金利が高い方の定期預金でさえ、 年間でわずか200円しかお金が増えない (そこから税金が引かれるので実際は160円) という状況ですね。

しかし、分かっていながらその手段を選択しているのは、 「貯蓄=銀行」という選択肢しか知らないから, あるいは「増えないけど減りもしないからいいや」 というマインドではないでしょうか?

✔︎預金一択では資金がもたない

そんなこんなで、私たちは生活していくために 共働きをし続けるという選択肢を取るしかないわけですが、 この考え方には、仮に健康や介護などを理由に どちらか一方が労働から離脱するようなことになれば、 その状況は一変してしまうという脆弱性が潜んでいます。

それゆえ、銀行への預金一択ではなく、 保険というリスクヘッジもうまく使いつつ、 同時に「積立投資」をしていくべきだというのが 個人的な意見です。

そして「積立投資」をするにあたり その手段として選ぶべきことが2つ。
1つは「個人型確定拠出年金iDeCo」です。 奥さんも扶養の範囲をはみ出して働いているとしたら、 夫婦そろって加入していただくといいと思います。

理由は、積立によって年金の上乗せ分が貯まっていくため、 間違いなく老後資金の足しになること、 そして、積立資金が全額所得控除の対象になることです。
つまり、年末調整で返ってくるお金が増えるということですね。

もう1つは「つみたてNISA」です。
これには問答無用で夫婦そろって加入すべだと思っています。
出来れば夫婦それぞれ毎月33,333円ずつ、です。 理由は、ドルコスト平均法による積立投資は、 年度によるものの毎年平均8%ずつお金が増えていっており、 その結果「つみたてNISA」が満期になる20年後には 預けたお金が2倍〜3倍ほどになっている可能性が高いからです。
つまり、20年間で満額800万円を預けることが出来れば、 その資金が1600万円〜2400万円に なるかもしれないというわけですね。

そう考えると、銀行預金並みに全くお金が増えない 「学資保険」にお金を預けることも馬鹿らしいと思いませんか?
奨学金というローンを子供たちに背負わせる 必要だってなくなるかもしれないですしね。

いかがですか? 結論を申し上げると、 まずは可能な限り夫婦そろって働き続けること。
そして、その上で先程お伝えした 2つの積立投資を夫婦そろってやり続けること。

この2つがこれからの時代には 必要不可欠だというのが個人的な意見です。
そして、これを実現するために、 無駄な保険は見直すべきだし、 保険以外の固定費も可能な限り抑えるべきです。
車や家にかけるお金ですね。
車も家も 豊かな暮らしには欠かせない大切なものですが、 その費用の掛け方までよく考えた上で、 買い物をしなければいけないということもまた 覚えておいていただければと思います。

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