14.予算オーバーに陥る根本的な要因

多くの方が、自分が建てるお家の基準を坪数で判断してしまいますが、その基準に沿って家づくりをしようとすると、家の予算オーバーを招きやすくなります。

その理由は、単純に、家は面積が大きくなればなるほど、それに連動してコストも高くなってしまうからです。
また、無駄に家の面積を大きくしてしまうと、家そのもののコストが高くなってしまうだけじゃなく、その他の全てのコストも高くなってしまいやすくなります。

・光熱費
・家の固定資産税
・メンテナンス費(塗り替え)
・改装費(将来)
・土地の広さ=土地価格
・土地の固定資産税
・外構工事費
といった諸々のコストが、です。

それゆえ、出来るだけミニマムなお家を建てることが、建てた後もずっと、安心して暮らしていくためには最良の方法と言えます。
もちろん、合理的に無駄を削ることで、使いやすさや住みやすさを失わないようにすることが大前提です。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 半田スタジオ サカキバラです。

では、平屋を建てると仮定してこれについて考えていってみましょう。

平屋のお家を建てる場合、タタミ1枚分あたりにつき、約45万円前後のコストがかかっているため、これを坪で換算するとタタミ2枚=1坪なので、坪当たり約90万円のコストがかかっていることになります。(面積や材料によって差異はあります)それゆえ、同じ平屋を建てるとしても、5坪=10帖面積が違えば、約450万円家の価格が違ってくることになるのですが、実は、あなたの頭の中の思い込みから、10帖分面積を縮めることは、そう難しいことではありません。

例えば、あなたにとって『廊下』は、必要不可欠なものではないと思いますが、意識せず間取りをつくってしまうと、案外出来てしまうのがこの『廊下』です。
それゆえ、この『廊下』を出来るだけつくらないように設計することが合理的な面積カットの第一歩となります。また、平屋の場合、全ての部屋と収納が1階にあることから、2階建てでは当たり前となっているコトを、なくしたり減らしたりすることが出来ます。

まず、なくすことが出来るのが『和室』です。
寝室と子ども部屋が2階にある2階建て住宅の場合、子どもたちが自分の部屋を上手く使えないこと、また、1階がリビングだけでは使い勝手が悪いこと、(親御さんが泊まりに来た時に寝る部屋がない)そして、足腰が悪くなった時に備えて、1階に和室を作らざるを得なくなります。
他方、平屋は寝室も子ども部屋も1階にあるため、こういったことに備えて『和室』をつくる必要がないというわけですね。子供たちが小さいうちは、子供たちは自分の部屋で寝ないでしょうから、親御さんには子ども部屋で寝てもらえばいいわけですしね。

そして、減らすことが出来るのが、寝室や子ども部屋の広さです。
というのも、寝室は文字通り、ただ寝るだけの部屋だからだし、昔のように、タンスやドレッサーといった場所をとる荷物もなければ、寝室の近くに大きなクローゼットをつくることが当たり前となっているからです。
また、子ども部屋に関しても、無駄に大きくつくる必要はないと思いませんか?
子供たちはやがて家を出て行くため、そうなれば、この部屋を持て余すようになる可能性が高いわけですからね。

いかがですか?
これらの中でなくてもいいかな?と思ったものを減らしていけば、あっという間に10帖ぐらい削ることが出来ます。もちろん、予算が許すのであれば、和室もつくればいいでしょう。また、寝室や子ども部屋も広くつくればいいでしょう。
しかし、資金計画の結果、予算にゆとりがないとしたら、これらは合理的に考えるべき要素となります。ということで、家づくりをする時に、『○○坪ぐらいの広さが欲しい』という価値観で、進めていかないようにしていただければと思います。

家は、大きくなったから使いやすく住みやすいというわけでもなければ、小さくなってしまったから、使いにくく住みにくいというわけでもありませんから。

それでは、、、

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