166.家づくりの前に考えるべきこと

前回、ご主人の手取りの30%以内の 返済額で家づくりをするとしたら、 土地や家の予算を削る工夫をするか、 あるいは可能なら土地を買わないという選択をした方がいい、 というお話をしたのですが、 では、そうしつつ長期積立投資をした人とそうしなかった人では、 どれくらい違いが出そうなのかをお伝えしていきたいと思います。
そうしなかった人とは、 限度額いっぱいまでお金を借りて家づくりをしつつ、 貯蓄を銀行や保険だけで行った人です。

おはようございます。
SIMPLENOTE半田スタジオサイトウです。

では、この違いを分かりやすく説明するために、 モデルとなる家族をそれぞれ30歳の共働き夫婦として

前者は、
・毎月の返済を9万円(借入3200万)
・夫婦共に3万円ずつ「つみたてNISA 」に積み立てると仮定。
後者は、
・毎月の返済を11万円(借入4000万)
・子供1人あたり1万円ずつ20年間「学資保険」で積み立てる
・夫婦共に毎月1万円ずつ貯金していく

と仮定し、 20年後どうなっているのかを比較してみますね。
使えるお金の原資は同じ150,000円なので これがどれくらいの差になるのかに着目してください。

✔︎前者の未来

絶対にそうなるとは言えませんが、 仮に、つみたてNISAで積み立てたお金が 毎年平均で3.6%ずつ増えていくとしたら、 20年後には積み立てたお金が2倍になります。
つまり3万円×12ヶ月×20年=720万円の積み立て資金が、 それぞれ1440万円ずつ(合計2880万円)になるということですね。
となると、仮に子供たちが2人いて 2人共が大学に進んだとしても、 ローンや奨学金に頼ることなく通わせてあげられるでしょう。

✔︎後者の未来

一方で、後者の場合、 2人の子供たちがいずれも大学に進学するとなると アパート代や家賃、生活費はもちろんのこと、 学費でさえも十分に賄いきれません。
大学に通うとなると、 家賃や生活費まで合わせると1人あたり1000万円ぐらい必要なので、 2人で2000万円ほどかかるのに対し、 銀行預金と学資保険はほとんどお金が増えないことから これらによって準備出来る資金は1000万円にも満たないからです。

結果、コツコツと貯めてきた貯金を吐き出しつつ、 収入の多くを追い足ししないといけないというわけですね。
おそらく、それまでには家のメンテもしないといけないでしょうし、 家電の買い替えによる出費もバカにならないため、 正味の話、思った以上に貯金も出来てないでしょうしね。

✔︎そんなこんなで結論

あくまでこれは一つの例であり、 ここまで差がつくかどうかは分かりませんが、 お金の使い方一つで迎える未来が 大きく違ってくるかもしれないということは、 なんとなくご理解いただけたのではないでしょうか。
また、これに加えて住宅ローンや電気料金についても 勉強不足なまま家づくりを行ってしまうと、 さらなる差を生み出すことになります。
なので、ただ早く家が欲しいあまり 知識が不十分なまま家づくりをすることだけは 絶対にやめてもらえたらと思います。
建てた後も安心して暮らしていけるような 家づくりの計画を立てること、 そしてそのためには、それ相応の知識をつけることが なにより大事だという話でした。

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