分譲マンションを買った場合、 住宅ローンの返済とは別に、 共有スペースの維持管理費用として 「管理費」が必要になるのと、 やがて必要となる外壁の修繕や エレベーターの故障などに備えて 「修繕積立金」が必要になります。 (駐車場代も別にかかります)
ゆえ、分譲マンションの購入時には、 単純にマンションの価格だけを 見ればいいわけではなく、 これら別途費用のことも考慮した上で 検討しなければいけません。
一方で、一戸建てを買う場合は、 そもそも管理費も必要なければ、 駐車場代も必要ないし、 修繕費用の積立も 分譲マンションのように 義務化されているわけではありません。
ゆえ、ついつい修繕費用についての見立てが甘くなり、 その分、家に予算を突っ込んでしまいがちなのですが、 これでは間違いなく将来困ることになるので、 建てる前にこれらの費用についてもある程度試算し、 コツコツと積み立てていく必要があります。
おはようございます。
SIMPLENOTE半田スタジオサイトウです。
では今回は、 それらにどれくらいかかるのかと、 どれくらい積み立てしていった方がいいのか についてお伝えしていきたいと思います。
✔︎60年住むことを前提として試算
家を建てる年齢も、 いつまで生きるのかも人によって違うので、 取り急ぎ35歳で家を建て95歳まで生きる という前提のもとで考えていってみましょう! まず必要となるのが 外壁や屋根などの外部塗装費用です。
では、これが約15年に1回のペースで 必要になるとして、 毎回その費用に150万円かかるとしたら、 生涯で3回ほどこの費用が必要となります。
つまり150万円×3回=450万円ですね。 また、30年〜35年後には、 キッチン・お風呂・洗面・トイレなどの 水周りもリニューアルすることになるでしょう。
それゆえ、これらのリフォーム費用も 計上しておかないといけないのですが、 おそらく、このタイミングで 床や壁などもリフォームすると思うので これらには360万円ぐらい予算を取っておきましょう。
さらに、忘れてはいけないのが家電にかかるお金です。
電化製品は基本10年ごとに故障すると言われているし、 製品のクオリティもどんどん進化していくでしょうしね。
なので、これらについても拾い出しておく必要があります。
まずはエアコンですね。
子供たちが2人居るとして考えてみましょう。
この場合、リビングと部屋を合わせると 合計4台のエアコンが必要ですが、 リビングと寝室はずっと部屋を使い続けるので、 5回買い換えが必要ですね。 一方で子供たちは途中で家を出て行くので、 おそらく1回しか買い替える必要がない 可能性が高いのではないでしょうか。
となると、今後エアコンにかかるトータル費用は、 リビング用の価格を取付費も合わせて20万円、 それ以外の費用を10万円ずつと考えると、 20万円×5回+10万円×5回+10万円×2台×1回 =170万円ということになります。
では、続いては冷蔵庫と洗濯機です。
これらは、思っているより高いし、 間違いなくこれから先もずっと必要なモノなので、 しっかりと予算に組み込んでおくべきですね。
ということで、 冷蔵庫が25万円で洗濯機が15万円だとして、 (ドラム式 or 縦型+乾燥機の価格です) 10年ごとに買い換えるとしたら、 これらには合計で200万円ほど必要ですね。
このほか、テレビやパソコン、 レンジや掃除機、ジャーなどなど 細々した家電製品もありますが、 これらを合わせた分にも 10年ごとに20万円ぐらいかかるとして、 合計100万円の予算をみておきましょう。
いわゆる、これら全てを合わせた金額が、 生涯メンテナンス費用としてかかる というわけですね。 足してみると1280万円です。
では、これらのお金は 今後60年の間で必要となるお金ですが、 出来れば働けるうちに このお金を貯めておきたいですよね。
歳をとり収入が減ったり、 あるいは、なくなった状態で、 大きなお金がまとまって出て行くのは、 精神的にもかなりキツイですからね。
となると、かなり高い確率で 健康で働くことが出来るであろう これから30年の間で、 これらのお金を貯めていかなければいけません。
つまり、1280万円÷30年=42.6666666万円 月に換算すると約3.5万円ずつは修繕費用として、 お金を置いていった方がいいということですね。
思っているより、 だいぶ多くお金がかかるでしょ?
そんなこんなで、 この積立資金のことも考えた上で、 毎月の返済金額を決めるべきだ というわけですね。
✔︎間取りづくりの重要性
そして最後に、 もう1つ大切な考え方について お話したいと思います。
それは、将来増築しなければ いけないような間取りづくりを 絶対にしてはいけないということです。 将来、水回りも含めたリフォームの時、 増築までしなくてはいけないとなると、 さらに300万円〜500万円ほど 余分な出費が必要となるからです。
つまり、さらに毎月1万円以上の お金を積み立てしていかないといけないか、 あるいは、大切な老後資金から そのお金を捻出しなければいけなくなる というわけです。
ということで、 間取りもお金も将来のことまで見据えた上で 計画していただけたらと思います。